概要
怖れを抱いてなお、彼女は戦う。愛する夫と、信じる仲間の為に。
架空世界を舞台とし、南北戦争時代のアメリカをモチーフにした物語です。
―――
東西に分かれ、激しい内戦の続く国ユナイト。
のどかな田舎町で畑仕事をするメアリは、軍人である夫の身を案じる。
そんな日々、メアリの町を敵軍の兵士が襲った。戦場からも都市からも遠い町をなぜ?
乗り越えたメアリは、夫の危機を知る。おとなしい彼女は、その手の鍬を銃に持ち替えた。
後に『臆病者の英雄』と呼ばれるメアリと、仲間たちの苦悩を描く。
―――
戦いなど知らない女性たちが、どうして危険を乗り越えていくのか。彼女たちと、関わる人々の人間ドラマをどうぞ。
―――
東西に分かれ、激しい内戦の続く国ユナイト。
のどかな田舎町で畑仕事をするメアリは、軍人である夫の身を案じる。
そんな日々、メアリの町を敵軍の兵士が襲った。戦場からも都市からも遠い町をなぜ?
乗り越えたメアリは、夫の危機を知る。おとなしい彼女は、その手の鍬を銃に持ち替えた。
後に『臆病者の英雄』と呼ばれるメアリと、仲間たちの苦悩を描く。
―――
戦いなど知らない女性たちが、どうして危険を乗り越えていくのか。彼女たちと、関わる人々の人間ドラマをどうぞ。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!どうして――それは戦争の真実を知りたいメアリの歯がゆさ!
本作は、架空の世界での戦争に巻き込まれつつも対峙して行く人々を描いております。
メアリとロイはノソンと言うのんびりした田舎町に育ち、のちに結婚します。
所が、ロイが軍人として町から居なくなってしまいました。
手紙を楽しみにしていたのに、届かなくなる。
それだけで、私は胸にチクリと刺さるものがありました。
何故か、ノソンは襲撃されます。
メアリは幼い頃のお転婆さを失って、女性として辛い目に遭います。
横暴な敵軍は女性達をどうするつもりなのかとハラハラしていると、徐々に抵抗を始めます。
いつもは圃場で汗を流すメアリが、最初に銃を手にしたとき、緊迫感が高まります。
人を殺したこと…続きを読む - ★★★ Excellent!!!田舎者でも女でも、戦う理由と矜恃がある。臆病な英雄が切り拓く未来を見よ
本作はあらすじにもある通り、南北戦争時代のアメリカを「モチーフにした」作品です。
しかし、情景や空気感など細部までが緻密に描き込まれ、まるで正史を追っているかのようでした。
主人公メアリが敵兵を撃ち抜いた、その銃の反動を感じるほどに。
強者と弱者。奪う者と奪われる者。
虐げられていた者たちが決起し、理不尽な支配者に立ち向かっていく姿は、現代にもある様々な社会の不具合への問い掛けにも通じるところがあるでしょう。
奪われたからと言って、奪うことは許されるのか。
故郷を焼かれたメアリは、女たちを引き連れたこの行軍の最中、何度も自問します。
その優しい心根は「臆病」とも取れますが、相手と同じ暴力…続きを読む