概要
誰にでも、いつか、届けたい手紙がある。
主人公の山田権(ごん)は、いつもごろごろしていることから「ゴロタ」と呼ばれている。ゴロタは、離婚した両親が残したマンションで妹の由美と二人で暮らしているが、なかなか定職に就けず、心中はいつも不安に満ちている青年だ。
親友の太郎と飲んだ帰り道、ゴロタは電柱に貼られた妙な求人広告を見つける。就職活動が不調なゴロタは、つなぎのバイトとしてその求人に興味を持ち、面接を受けることにする。広告主に会いにいってみると、その主は、先日、ゴロタが片思いをしている美香と一緒にいるときに見た、不審な行動をしていた老人だった。
ゴロタは、その老人「タケ爺」と気が合い、〈悲しみの森〉と呼ばれる森に建つロッジへ訪ねてくる依頼人の手紙を、その依頼人の想いを受けている人へ届けるという仕事を請けることにする。悲しみの森
親友の太郎と飲んだ帰り道、ゴロタは電柱に貼られた妙な求人広告を見つける。就職活動が不調なゴロタは、つなぎのバイトとしてその求人に興味を持ち、面接を受けることにする。広告主に会いにいってみると、その主は、先日、ゴロタが片思いをしている美香と一緒にいるときに見た、不審な行動をしていた老人だった。
ゴロタは、その老人「タケ爺」と気が合い、〈悲しみの森〉と呼ばれる森に建つロッジへ訪ねてくる依頼人の手紙を、その依頼人の想いを受けている人へ届けるという仕事を請けることにする。悲しみの森
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ただ届けたいものがある
本作はうだつが上がらない三十路の青年のリアルな生活を描いた作品で、ひょんなことから不思議な求人広告を見つけ、癖のあるお爺さんと出会い、森の中で差出人を待ちながら、依頼された手紙を届ける仕事に就くことになります。
しかし、その手紙には宛名はあれども住所がなく、普通であれば届くことはありません。依頼者と交流を深めながら、その手紙に込められた想いと共に、届け先を探していくことになります。
なぜ郵便局ではなく、その森でなければいけないのか、そこにはファンタジー要素がありますが、どちらかというと人間ドラマに重きを置いているようです。
決して派手さはありませんが、ぶっきらぼうながらも心根の優しい主人…続きを読む