世紀末ぐらし
MrR
序章~ある未来の光景~
これが俺の日常
Side 三枝 ユキノ
遂数年前までごく普通の大学生。
そして現在はニートであった。
実家で孤独に暮らしていたある時――俺は実家の一軒家もろともある場所に飛ばされた。
その場所が問題だった。
剣と魔法のファンタジー世界でも色々と問題であるが、本当に問題なのは文明が崩壊した系の世紀末異世界だと言うことだ。
☆
~ユキノは世紀末に転移したのか?を語るスレその76~
1:名無しの探索者
このスレはユキノが世紀末世界に転移したのを温かく見守るスレです。
本当に世紀末世界に転移したのかどうかを語る考察は此方でどうぞ→(*考察系スレのリンク)
5:名無しの探索者
>>1
スレ建てご苦労。
10:名無しの探索者
それにしてもこのスレもかなり有名になったよな。
11:名無しの探索者
異世界だと思った?
残念!!
神も仏もいない世紀末の世界でした!!
12:自衛官ニキ
>>11
ホンマそれな。
犬サイズのデカイGに精神やられたあの頃が懐かしいわ。
13:名無しの探索者
>>12
自衛官ニキ来てたんか・・・・・・
あの事件は未曾有の混乱が巻き起こったわ。
今でもあの画像、海外でも検証されて討論されてるんだぜ。
14:名無しの探索者
>>13
海外に渡ったのかあの画像・・・・・・
俺はそれよりも死体だらけのグロ画像とか戦闘シーンとかがショッキングだったけどな。
15:名無しの探索者
>>14
分かるわ。
ショックを受けたけど、祈りを込めて画像や動画が偽物か本物か検証してみたけど無理だったわ。
25:名無しの探索者
ちなみにあの戦闘シーンの画像は海外でも凄い反響を呼んでる模様。
日本でも取り上げられたけどまず不可能らしい。
50:名無しの探索者
それよりもはよアンドロイドお嬢ちゃんと戦闘ロボット君プリーズ。
55:名無しの探索者
>>50
分かるがステイ。
80:名無しの探索者
今までに判明したこと纏め。
スレ主のユキノの家は実際に消えている。
ユキノ氏は世紀末世界のシェルターに家もろとも転移した。なぜか電源とか水道とかライフラインが色々と使える。
シェルター内部には美少女アンドロイド(アイちゃん)と戦闘ロボットがいる。
レーザーなどの未来兵器もある。
パワーローダーと言う核融合炉稼働のパワードスーツが存在する。
時折巨大なGやネズミが出る。
外は神も仏もいないアポカリプス。
文明がある模様。
地球上には存在しない化け物もいるらしい。
95:名無しの探索者
>>80
まんまFall●utじゃねーか・・・・・・
何度目だこのツッコミ。
100:名無しの探索者
>>80
これだけ見たら、ただのなろう系小説の設定文書なんだがなぁ・・・・・・(汗
113:名無しの探索者
>>100
後のアポカリプス太郎である。
115:名無しの探索者
>>113
やめいww
☆
Side 三枝 ユキノ
俺の一日は早い。
つーか一緒に転移してきた家のライフラインが生きているせいでこのシェルターに水を買い求める人間が増えているのが原因だ。
この世界で水は生命線であり、とても貴重だ。
コンビニとかで置いてある500mlの冷えたジュースなど持ち込んだらそれで武器、弾薬とかとトレードが出来る。
そして水と同じぐらいに重要なのが食べ物だ。
農業したり見たこともない化け物の肉を狩ったりして飢えを凌いでいるらしい。
一番重要なのはこの世界に法も秩序もない。
生きるためなら他者を殺すことも辞さない世界なのだとか。
話によれば人間すら食べる連中もゴロゴロいるらしい。
なのでシェルターの安全対策の確保は急務であった。
人が住み着いたのをいいことに外界に打って出て、シェルターの周辺で農業を始めてバリケードを築いたりもした。
そうこうしていくウチにシェルターは外も中もかなり賑やかになってきていた。
その様子はシェルター入り口の真上にある小高い丘で一望できる。
戦車や核融合炉で動くパワードスーツ、パワーローダー。
畑や飲み水。
様々な物を取り扱う行商人。
雑多な定住者。
見張り台にいる武装した兵士に各場所に配置されたタレット。
治安は良いとは言えないけれど、日本では見られなかった独特の活気があった。
「まさかシェルターがこうなるなんて驚きですね」
「俺も驚きだよ」
俺の傍には美少女アンドロイドがいた。
長い水色髪の可愛らしく整った顔立ち。
純白の肩周りが露出したミニスカで純白のアイドルが着そうな衣服を身に纏っている。
名前は無かったのでアイと名付けた。
「これもマスターやマスターの世界の人達(主にネット掲示板や動画配信者の常連さん)の御陰ですね」
「それはどうも」
どうやらアイは俺のPCを介して色々と向こう側の地球の情報を得たり向こうの人達とやり取りをしているそうだ。
時折ネットゲームなどで大戦したり、動画配信とかしたりしているそうだ。
そのせいで世界中に知名度があるようだ。
なんと反応していいのやら俺には分からなかった。
「私ずっとずっとシェルターにいました。そこにマスターが現れて、外の世界に出れて――確かに辛い事もありますけども、世界はこんなにも広かったんだって思えるようになりました」
「突然どうしたんだ?」
「だからマスターの傍に一生ついていきます。老後も死後もキッチリ面倒みます」
「変化球が効いたプロポーズだなおい」
俺は苦笑したが悪くない気分だった。
ふとサイレンが鳴り響く。
「どうやら襲撃らしいな」
「マスターは戦えませんから戦略的撤退ですね」
銃声が激しく鳴り響く中、姿勢を低くしながらアイと俺はレーザー銃を構えつつシェルター内部に退避する。
拝啓皆さん。
父さん、母さん。
死と隣り合わせの危険な世界であるが、俺は元気に生きてますよ~。
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