まずタイトルから惹かれる本作。
物語をけん引するキャラクターは三人おり、島津義弘公の大河ドラマ誘致を願う青年「祭り之介」と、東京在住の引きこもり男性(?)「コモロウ」、そして横浜に住む壮年男性「フウイ」による、目標実現に向けたネット越しの軽妙な会話劇が魅力です。また時に社会情勢を踏まえた上の三人の鋭い考察も光ります。そしてなにより作者様の地元への深い愛が感じられる作品です。
果たして彼らはそれぞれの目標を達成できるのか――。
長期的に書かれている作品ですので読み応えたっぷりの本作。
N〇K様が動くその日を夢見て、一読者としてあなたも是非応援してみませんか?
上記の鹿児島弁のわらべ歌は、薩摩藩・島津家の、教育で語られる教えのひとつと言われています。
本作はその教えをなぞるように、戦国島津の大河を成すにあたり、まず作者自身が執筆して、その実現へと「飛んだ」作品です。
そして、その作者の想いが翔ぶが如く、350話超、35万字超の大作です(このレビューコメント投稿時現在)。
しかし、かまえないで下さい。この作品はどの部分から読んでも大丈夫ですし、つまみ食いをしても大丈夫です。
島津だけでなく、他の地方の大名、果ては世界、そしていろいろな時代の話があり、ご自身で興味のあるところから見るのもアリです。
――ぜひ、本作を読んで、「飛ぶ」というのがどういうモノか、触れてみて下さい。
薩摩隼人の名を全国に轟かせる!! その想いがギッシリ詰まった本作品。
島津とは何であるのかを交えながら、島津大河の実現を目指す作者様の熱い想いが綴られています。読み進めればその熱量が読み手に非常に良く伝わり、大河が実現できるかもと錯覚すら覚えるでしょう。
流石に島津の話だけでは読み手が退屈しがちになります。然しながら、そこは多彩な偉人伝などを交えて退屈しない仕掛けとなっております。思わず、目を奪われて読み進めること間違いなし。歴史好きなら頷くことばかりです。閑話も交えていますので、歴史以外も学べます。
そして島津大河の誘致の狙いは、薩摩から世の中をより良くしたい。まるで明治維新のような気迫すら覚えるものです。思わず、胸が熱くなっていました。
それだけ作者様の強い気概が込められた物語です。是非とも一読ください。
皆様の応援が島津大河の実現をより鮮明なものに押し上げることにも繋がります。
なお、この物語は島津大河が実現するまで続く気概が見えます。継続して拝読することをお勧めします。
自分が今まで島津家にたいして持っていた印象は以下のようなものでした。
・少ない人数で敵陣を突破して帰還する人たち
・エルフ相手にも日ノ本言葉を強要する妖怪首置いてけ
・誤チェストした後、「名前を聞いたらどうか」という意見に「名案にごつ」という人たち
・殴られて尻餅ついただけで恥ずかしくて切腹する人たち
・機動戦士ホンダム相手に大剣を担いで戦う人
・・・などなどだいぶ漫画ゲームなどに影響されていますが、おおむねとしてのイメージは戦い大好きなバーサーカーといった印象でした
ですがこの小説を読み、下々の人々に対しても気配りがあったり、朝鮮戦争につれていって亡くしてしまった5匹の猫のために神社を作ったりなどの、バーサーカーだけじゃない一面を見て、こういった人々だから大河をつくってほしいんだなと、登場人物たちの熱意に深く共感できるようになりました。
島津家のエピソードや、地元での活動など、島津大河誘致にむけた取り組みが真摯に描かれた小説です。
この小説を読めば、あなたもきっと「島津義弘主役の大河が見たい!」と思うようになります。自分はもうなりました。
関東の住人にとって、九州、それも宮崎は遠い。
実測では北海道までとあまり変わらないはずだが、ずっと遠い距離を感じるのは、個人的な土地勘の有無と、
何より目ぼしい都市は片手で数えるほどしかない東北方面と違い(北の住人に謝れッ)
その道のりの上に、現在の首都よりも遥かに旧く魅力的な歴史を蓄えた街が数珠つなぎになっているからだろう。
物語の舞台となる都城(みやこのじょう)、架空の宮之城(みやのしろ)も、そのエモい名の響きどおりの情緒溢れる街。古くは薩摩藩の一部だった。
薩摩藩といったら薩摩隼人の蛮勇の印象が強いが、関ヶ原合戦時代の領主島津義弘の時代から福祉国家の側面があり、幕末の時代にも隊士の自己満的割腹自殺を禁じるなど、イメージよりも遥かに温情的で理知的な側面もあった。
そんな愛すべき郷土も例外なく襲う少子高齢過疎化の波に、これじゃイカンと立ち上がった暑苦しい愛郷の士、祭り之介と、薩摩島津に特にゆかりはないが、祭り之介の熱に巻き込まれたフウイ、コモロウのチャットでの会話を一つの軸に物語はゆっくり進んでゆく。
単に歴史やご当地ネタを並べるだけでは、部外者はすぐに飽きてしまうところだが、そうなっていないのが秀逸、引き込まれるストーリーです。
戦国時代に名を馳せた一人の武将——
「鬼島津」と言わしめるほどに武芸に秀で、仁義に堅く、人望厚き允文允武の名将・島津義弘——
祭り之介は愛する故郷の再興のため、ネットで知り合った有志仲間と共に島津を題材としたNHK大河ドラマ誘致を実現すべく東奔西走しながら奮闘する。
現実なのか物語なのか、不思議な世界線とともに展開されていく作品にすっかり惹き込まれてしまいました。
博識な作者様が提示する島津氏をはじめとした偉人の金言とそれに対する考察は、読者である私たちに考えさせる契機となります。
とはいえ、堅苦しいものでは一切なく、作者様のお人柄が滲み出るような読みやすい文章であり、数百を超える話数でありながら最後まで楽しんで読むことのできる優れた作品です。
今後も島津愛と郷土愛に溢れた作者様によるNHK大河ドラマ『島津義弘』誘致大作戦は続いていくことでしょう。
そして、この作品によって光を当てられた道筋がいつしか現実のものへとなっていく奇跡(軌跡)を是非とも一緒に体験しませんか?
オススメです!!
大河だと、アドバイザー様もモノを言いますから……。
社会的地位とかそういう大人の事情はこのさい無視しても……。
島津ならば、けして、少ない数ではないと思いますが、圧倒的かといえば……。
(¬д¬;)
歴史書が残っている&ソレが有名であるのも、学術的な意味合いでは重要ですし。
子孫総出で形跡調べて、学会誌発行は基本中の基本な世界。
それが、うまく歴史小説家の目に留まって、良い小説として世に出て、広まるのかというと、ほとんど運勝負。
誘致するって、本当に大変なのですね……。
お題のインパクトと登場人物たちの四苦八苦、面白くて、ためになります。
途中経過ですが、それだけはまず書いておきたかったのです。
なお、このレビューは予告なしで更新・変更する可能性が高いです。
ご了承ください。
100話を超える超大作を読むのは気が引けてしまうところがあるのですが…
島津家と地方創生を取り扱うというテーマがとてもおもしろく、また、知識も豊富で読み応えがあるのに、サクサク読めるという稀有な作品で、今後も読み進めたいなと思っています。
南九州の架空都市宮之城市のまちおこしを目論む、祭りの介。
ネットプロモーションで日本を変えたいフウイ。
BL作家のコモロウ。
といった個性ある架空の三人の視点で進むのも、続きが気になる要因です。
なにより作者さまの薩摩・島津愛溢れる筆致が微笑ましく、私は好きです。
あと個人的には、戦国BASARAで島津義弘がとても好きなので笑
応援したいと思ってます。
戦国史に最強の名を刻みながら、いまだに大河のお声が掛からないのが、島津四兄弟。九州を制覇した島津家、とっくに大河になってもおかしくないじゃないか!…と言うわけで、立ち上がる有志たちがあの手この手の試行錯誤を繰り広げます。
ウェブ戦略や観光資源掘り起こしも考えられ練り上げられた、実に地道でリアルな誘致戦略に脱帽。大河実現のあかつきには、良質のメイキングとして改めて楽しめそうです。
郷土と一族の絆を守って、鹿児島の一端から九州の覇者へと成り上がった島津兄弟。本編が語る通り、令和の今こそ、熱い戦国大河として注目の題材だと思います。大河誘致ともども応援しております。燃えよ島津!
本作は南九州の雄、関ヶ原の暴れん坊である島津義弘公の大河ドラマを誘致すべく、奔走する男たち(女含む)の物語です。
戦国時代の島津家といえば、通なら知らないものはいない名将揃いですが、天下統一に向けた中央の戦にはほとんど絡んでこないため、あまり知らない人も多いかと思います。
主人公たちは過疎化が進む町起こしのために、一所懸命になって誘致の方策を模索するのですが、フィクションというよりは作者の考えてること、或いは行動したことを小説の体裁で公開しているようにも思えます。
関ヶ原といったら島津の退き口だ、ドリフターズといったら妖怪首おいてけだ、という方には特にお薦めです。
最初期の頃より拝読させて頂いており、作者様の強い郷土愛と深い献身、そして未来に希望をつなごうとする前向きな内容は、まさに現代の草莽の志士の志を拝聴するかのようで、感心すること頻りでした。勿論、内容に関しましては(特に日本の歴史に関して)浅学の自分が知ったかぶって何かをいうのが憚れるほど充実しております故、皆様もぜひご一読頂きたいと思いますが、時間を無駄にすることは絶対ないと確約できる良作品です。
同時にこのような良作に、最後は必ず高い評価が付くというカクヨムというWeb小説投稿サイトの読者諸氏の見識の高さを改めて感じっております。こういうところより新しい時代を切り開く希望が生まれるのかも?…と思えています。
大変楽しい時間をありがとうございました…m(_ _)m