第16話 仲人の鏡は意外なところにいた話
先日、細野晴臣の音楽活動50周年を祝うイベント『細野さん みんな集まりました!』に行って参りました。
私もひよこさんも細野さんが大好きで、年に何度もライブに行きます。今回はそのトークショーでした。
一番目の人のインパクトがすごすぎて、あとの話を覚えていません。
その人とは、川添象郎(かわぞえ しょうろう)さんです。
YMOのプロデューサーです(風吹ジュンの元夫です)
今まで聞いたことのないYMOの音楽を聴いて、「これは一体何のジャンルなんだ、どういう売り方をしたらいいんだ」と頭を抱えたそうです。
まるで入会面談のようだと思いました。
「この人のどこを売れば、うまくお見合いが組めるのか」を一番考えるからです。
プロデューサーと仲人はめっちゃくちゃ似ています。
当時、YMOは普通の売り方をした結果、デビューシングルレコードがあんまり売れませんでした。
川添さんは諦めませんでした。
「アメリカでヒットさせて、逆輸入させる」という戦略でした。
アメリカで話をつけて、当時売れっ子だったアーティストの前座の仕事をゲットします。1970年代後半〜1980年当時、前座はわざと音響を悪くされていたそうです。
音のバランスを良くしてしまって、メインのアーティストにクオリティで勝ってしまうことを防ぐためです。
川添さんは考えました。
「いつものやりかたをしていては、またYMOが埋もれてしまう」
川添さんは、責任者を呼んで10万円を渡しました。
「最高の音にしてくれ」と。
こうして買収は成功し、YMOは実力を最大限に発揮できる音響で演奏をすることになりました。ライブは大成功をおさめました。
ここで戦略は終わりません。
川添さんは録画をしておりました。
その録音をどうしたのかというと、NHKに送ったのです。
NHKの7時のニュース映像としてつかってくれということです。
「YMOがアメリカで大人気になっている」という映像がお茶の間を流れます。
こうしてYMOの知名度は一気に跳ね上がり、大ヒット連発の世界的バンドグループになったのでした。
私はこの話を聞いて、もっともっと本気で会員をプロデュースしていかなあかんと思いました。まだ私が気づいていなくて、それが周りに認知されれば一気に成婚へと導かれるような機会を作れるんじゃないかと。
川添さんは、言いました。
「現状維持はだめ」だと。
あとのゲストの話は全く覚えていないほど、この話はインパクトありました。
すごい人の話というのは、ほかの普通の話をかき消すぐらいの力がありますね。
いつも4畳半の面談室にしかいないから、たまには外に出ないとあきませんね。
以上!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます