まっすぐで美しい、彼女だけの花を咲かせていく物語

最愛の人の死。それは誰にとっても大きな影となるでしょう。まして、ただ一人の家族であるならばなおのこと。
それでも、まっすぐに前を向き、目をそらさずに歩いていく未咲の姿が私の心を強く打ちました。

彼女は決して強くはない。完璧でもない。けれど彼女の心は純粋です。純粋だからこそ、全力で泣いて、全力で努力して、全力で好意にも応えようとしている。文字に起こしてしまえば簡単なようにも見えますが、これって本当に難しいことだと思うのです。だからこそ応援したくなる。

未咲を取り巻くキャラ達も、非常に魅力的です。
小雪ママは、未咲の良き理解者であり、母親のようでもあり、友達のようでもある。
志賀くんは、未咲の心の底まできちんと見抜いて、彼女を優しく(でも時には強引に)導いてくれる。
この二人と未咲の間の絶妙な距離感が、本当にたまりません。

亡き母が抱えた一つの秘密。それが紐解かれた時、何が起こるのか。そして、未咲の恋の行方は…?と、第17話を読んだ時点でもあれこれ想像が膨らみます。
皆様もぜひ、心温まる本作をお読みくださいませ…!

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