薄紅色コスモスの花束

作者 佑佳

80

28人が評価しました

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★★★ Excellent!!!


主人公、未咲ちゃんの不幸から始まるお話なのですが、悲しいお話ではありません。

小幸ママ、志賀くん、そして羽崎さん。

いつも温かい眼差しがあって、未咲ちゃんはゆっくりと幸せに向かって歩き出します。


多くの人は未咲ちゃんと志賀くんの、ドキドキな恋愛模様に触れられていると思うので……。

わたしの今作のおすすめしたい人は羽崎さんなんですよね。
このお話の核になってくる人物なのですが、きっと若かりし頃であれば彼を許せなかったと思います。
(なにせ、残念なことにわたしは未咲ちゃんのように心が広く清らかではないからです)

でも、大人になった今、罪を償いたいという想いで動き出す彼に、心揺さぶられずにはいられないのです。
遠回りをして、挫折もして、大人なら多かれ少なかれ、罪に苛まれることでしょう。

苦しくて、日常が辛くなったら、ここに戻りたいと思います。
どうしようもないわたしにも、きっと未咲ちゃんのような天使が現れることを信じて。




★★★ Excellent!!!

寝る前に、ちょーっとだけ読もうと思ったんですよ。
ホントだよ。嘘じゃないよ。
気付いたら全部見てたよねェ、おかげでもう真夜中だよねェッッ!!!!(⌒ ͜ ⌒)

もうっ!私の睡眠時間どうしてくれるんですかァ!!?
…って嬉しい悲鳴上げちゃうぐらい、優しくて尊くてほろ苦い、自然と続きを追ってしまう物語でした。

登場人物それぞれの吐息が真横で聞こえてくるかのような、リアルな文体が魅力。
シビアな冒頭から進路や金銭面などの複雑な現実が描かれる一方で、ヒロイン・未咲ちゃんと、幼なじみ・志賀くんの初々しい恋愛模様は角砂糖のような優しい甘さで思わず表情が綻びます。ニヤニヤ。

ちなみに私はずっと志賀くんが好きだったのに途中からなぜか羽崎さんが大変好きになってしまってホントこれもどうしてくれるんですか推し変しちゃったじゃないですかどういう事ですかホントいい加減にしてくださいよ責任とってくだs(強制終了)

★★★ Excellent!!!

とてつもない優しさにあふれた物語でした。
筆者の果てない愛と深い経験が紡ぎ出した、人がそこに生きるドラマ。
時を超えたいつものあのスナックで、心と心がまた巡り会うのです。

主人公の未咲は事故で母をなくした女の子。成績は優秀だけど、だからといってそのまま大学に行くことに抵抗を覚えます。ホントにこのまま線路の上を歩いていっていいのか。自分のやりたいことはなんなのか。誰もが思春期に覚えるあの切ない気持ちを、彼女もまた胸の中に抱いています。普通の人だったらモヤモヤを感じたとしても、だからといって線路を大きく外そうとはしないでしょう。怖いし、自分のやりたいことに心から自信をもつことは難しいし。だから、なんとなくで歩いてしまうこともあるかもしれません。もっともわたしは「まず歩く」という行動を否定することはなく、むしろ肯定しているクチではありますが。
しかし未咲には自分の進路を考え直す契機が訪れます。それが、先述の「母の死」です。未咲は亡き母と向かい合い、対話をし、あるべき道を模索していきます――。

そんな未咲にはたくさんの味方がいます。
幼なじみで、未咲に思いを寄せる志賀くん。
母の親友で、スナックを経営する小幸さん。
羽崎さんをはじめとした、スナックの常連のみんな。
誰もが未咲の新しい生活を応援し、ありし日の母と姿を重ねて涙ぐみます。
この物語に出てくる人々はみんな、スナックという空間を軸にして物語を紡ぎます。それだからか、本作におけるスナックの場景描写がものすごく秀逸です。カラオケの声、氷の溶ける音、焼酎の薄い香り。それら全てを、読者は想像の中で感じることができます。ここはわたしにとって本作最大の読みどころでした。まるで自分が未咲になって、ワクワクしながら、一方で不安も覚えつつ十九歳の新しい生活を始めたような気持ちになれました。こんな街があって、その中にいつまでも変わらないス… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

苦しいことも悲しいことも、助けられてこそ乗り越えられる。

このお話しを読んで、そんなことを教わった気がします。
ヒロインの未咲ちゃんには、小幸ママがいて、羽崎さんがいて、スナックの常連さんたちもいて、そして志賀くんがいます。(キャー!志賀くーん!)

そうやって、たくさんの人たちに支えられていたからこそ、未咲ちゃんは大きな事実を受け入れ、自分なりに処理することができたのかもしれませんね。

最終話はの雰囲気はすごく印象的でした。
あたたかくも優しい。そんなすてきなお話しです。

★★★ Excellent!!!

とにかく、優しさに満ちています。

最愛の母を亡くした少女が、自らが進む道に迷い、悩みながら未来へ踏み出す物語です。

一言に起こしてしまえばこんなにシンプルですが、物語から頂いた感情は溢れかえって、どれも鮮やかで瑞々しい。

ヒロインは、本当にどこにでもいる等身大の女の子です。そんな彼女を支えてくれた友人は、彼女より一歩前にいる大人の顔を見せながら、けれどやはり、彼もまた等身大。

一番多感で、一番つまづいて悩む年頃に、指針である母を亡くし、ひとりになってしまう。そして、ついに彼女の出生の秘密にまでたどり着いてしまう。彼女の足取りはとても頼りなくて、はらはらと見守りました。

けれど、彼女は、ひとりにはなりませんでした。たくさんの支えの手と、彼女の中に眠っていた芯の強さと優しさで、ちゃんと自分の足で歩き出します。

その姿が、なんて強いんだろう。なんて美しく咲くんだろう。そう思ったら、自然、笑顔で見届けていました。

読後すぐにこのレビューを書いています。
幸せです。今なら、私も優しい人間になれる気さえします。

この幸せが、ひとりでも多くの方に届きますように。

★★★ Excellent!!!

高校生の主人公・未咲が、最愛の母を亡くして一人になってしまうところから物語は始まります。

こんな事を言うと、シリアスで取っ付き難い様なイメージを与えるかもしれませんが、そんな事はありません。
なぜなら周りのみんなが、彼女の事を愛し、憂い、そして力になりたいと思ってくれているのですから。

バーのママ、小幸。
彼女の母とは十年来の友達で、彼女にとっても第二の母とも言える存在。
彼女の良き理解者でもあり、彼女の決断を優しく暖かく見守ってくれます。
途中で出てくる志賀勝利くん。
未咲ちゃんとは小学校からの付き合いで、しっかり者。
彼女に寄り添い、時には強引に、導くことの出来るのは彼だけでしょう。

感情や情景は私が今まで何作品もカクヨム様や小説家になろう様で読んで来た中でも一二を争うくらいに細かく、丁寧に描かれており、一般の作品と比べても全く以って遜色の無いレベルであると思います。



彼女の母が遺した秘密とは?
そして志賀くんとの甘くも酸っぱい、恋の行方は?
遂に堂々完結!
皆さんも是非、読んでみられては?

★★★ Excellent!!!

最愛の人の死。それは誰にとっても大きな影となるでしょう。まして、ただ一人の家族であるならばなおのこと。
それでも、まっすぐに前を向き、目をそらさずに歩いていく未咲の姿が私の心を強く打ちました。

彼女は決して強くはない。完璧でもない。けれど彼女の心は純粋です。純粋だからこそ、全力で泣いて、全力で努力して、全力で好意にも応えようとしている。文字に起こしてしまえば簡単なようにも見えますが、これって本当に難しいことだと思うのです。だからこそ応援したくなる。

未咲を取り巻くキャラ達も、非常に魅力的です。
小雪ママは、未咲の良き理解者であり、母親のようでもあり、友達のようでもある。
志賀くんは、未咲の心の底まできちんと見抜いて、彼女を優しく(でも時には強引に)導いてくれる。
この二人と未咲の間の絶妙な距離感が、本当にたまりません。

亡き母が抱えた一つの秘密。それが紐解かれた時、何が起こるのか。そして、未咲の恋の行方は…?と、第17話を読んだ時点でもあれこれ想像が膨らみます。
皆様もぜひ、心温まる本作をお読みくださいませ…!

★★★ Excellent!!!

母親との死別によって孤独になってしまった少女が、周囲の人々に支えられながら立ち直り、進路を選び、成長していく物語。少女から成人への過渡期にあるヒロインの悩みや恋が丁寧に描かれています。

母ひとり、子ひとり、それでも幸せだった毎日は、母の突然の死によって壊れてしまう。
まだ高校三年生だった未咲の前に立ちはだかるのは、進学かそれ以外か――という進路の悩み。自分の気持ち、経済的なこと、いろいろな要素で行き詰まっていた彼女に助けの手を差し伸べたのは、久しぶりに再会した幼馴染みの志賀君でした。

しっかり者で洞察力にたけた志賀君と純心で激ニブな未咲との恋模様は、もどかしくも安心感があり、読み手としては二人の幸せを予感させられてついつい顔が緩んでしまうのですが。
中盤以降、もう一つの出逢いが未咲の日々に少しずつ大きな影響を及ぼすようになっていきます。
運命的にも思えるそれがもたらしたものは、ようやく穏やかに回り始めた未咲の日常を破壊してしまうほどの衝撃でした。
未咲がそれにどう向き合うか――は、この物語のもう一つの軸と言えるでしょう。

丁寧に積みあげられた文章は、一般に近い質量で読み手を物語の世界へと誘います。
急かずに、ゆっくり噛みしめ味わうのがお勧めです。きっと、この物語に触れたあとには、傍らにいる大切な誰かにもっと優しくありたいと思うことでしょうから。

★★★ Excellent!!!

高校生の未咲は母親・美冬を亡くしてしまう。
父親の情報はあまり遺されておらず天涯孤独となった彼女は母の友人・小幸に支えられながら自ら歩みだす……。

連載中「16 芽吹く想い」読了時点のレビューとなります。

非常に洗練された文章で、軽いノリの小説というより文芸作品といった印象です。
このまま書店に並んでいても違和感なしの丁寧な描写、なにより主人公の精神的成長が嬉しい作品です。

極度な無理をせず、自身の立場と気持ちに正直な未咲は読者にとって等身大であり、大変共感できる感性を持っています。
母が遺した秘密を追いつつ、そこだけに囚われず、進路や恋に悩み、光を追い求める姿には勇気と希望を感じます。

また、「スナック・ゆき」に時々現れる羽崎。
どんな形の未咲との関係が明かされていくのかとても楽しみです。
志賀くんとの恋の行方も。^-^

完結まで更新を追っていきます、執筆頑張ってください。

★★★ Excellent!!!


突然母を亡くし、空っぽの心を抱えたまま行く宛てを迷い進む美咲の繊細な描写が印象的な作品。
テーマはそこはかとなく重く、序盤はほの暗い雰囲気が漂う作品ですが、必死に懸命に生きていこうと前を向く主人公の姿に心打たれる場面が何度も訪れます。
文体はとても奇麗で、web小説問よりかは一般文芸を読んでいるかのような事細かな行動描写と心理描写が特徴的です。

十八歳といういわば人生の一つの分岐点で一人きりの親を亡くすなんて展開は現実ではなかなか想像がしにくい話ではありますが、進路のことだったりお金のことだったりを見事にリアルに表現できるというのは同じ創作者として嫉妬するほどの技術なのかなぁと思いました。

さてさて、この物語のテーマである「生きてれば必ずどこかで会えるから────」ってフレーズですが、この言葉の意味は物語の後半で明らかになります。

ネタバレしない程度に申し上げるなら、この言葉は美咲の母である美冬が残した幸せへの道しるべと言うべきでしょうか。
美咲が何を持って、どんな風に幸せになるのか。誰とどんな人生を歩んでいくのか。
私は彼女を、天国にいる美冬目線でこの物語を読んでいました。
それはもう、我が子が成長していく姿はとっても美しく、そして儚い物でした。涙に誘われるシーンも幾度とあり、懐かしい青春の香りを感じさせる甘酸っぱい展開もございます。

母を亡くし、孤独を背負う少女という重いテーマの作品ではありますが、その先に幸せはあります。誰もが幸福になれるエンディングが貴方を迎えてくれるでしょう。

以上、長文レビュー失礼いたしました。

★★★ Excellent!!!

高校生の主人公・未咲が、未婚の母を亡くし天涯孤独となってしまったところから物語は始まります。
人の死という重いテーマでの幕開けながら、作品の纏う空気は決して重苦しくなく、優しさに溢れています。それはおそらく、作者の、そして登場人物である大人達の未咲に対する温かい目線を感じ取ることが出来るからでしょう。

進路に恋に。
未咲が迷い、悩み、選び取る道は、大人である私達の誰もがかつて通ったはずの道。
その郷愁がどうしようもなく胸を締め付け、また不思議と穏やかな気持ちにさせてくれます。

未咲の母が遺した秘密とは?
そして実直で一途な志賀くんとの甘酸っぱい恋の行方は?
ゆっくりと時間をかけて進むストーリーに期待です!