シングルマザーの家庭で育った主人公の未咲。
だが、母・美冬は事故で帰らぬ人となってしまう。天涯孤独となった彼女を支えるのは、長年母娘を気にかけてくれている小幸と、幼馴染の志賀。そして突如、小幸の経営するスナックに客として現れた羽崎の存在。彼には何やら複雑な思いがあるようで……。
母の面影を追い、進路に悩む未咲。名前も顔も知らない父親は、いったいどんな人だったのか――母の遺したメモや本などから過去を紐解いていく。
生きてさえいればまたいつか、きっとどこかで会えるかもしれない――大切な人との絆を感じさせてくれるあたたかい物語に、あなたも魅了されるに違いない。
主人公、未咲ちゃんの不幸から始まるお話なのですが、悲しいお話ではありません。
小幸ママ、志賀くん、そして羽崎さん。
いつも温かい眼差しがあって、未咲ちゃんはゆっくりと幸せに向かって歩き出します。
多くの人は未咲ちゃんと志賀くんの、ドキドキな恋愛模様に触れられていると思うので……。
わたしの今作のおすすめしたい人は羽崎さんなんですよね。
このお話の核になってくる人物なのですが、きっと若かりし頃であれば彼を許せなかったと思います。
(なにせ、残念なことにわたしは未咲ちゃんのように心が広く清らかではないからです)
でも、大人になった今、罪を償いたいという想いで動き出す彼に、心揺さぶられずにはいられないのです。
遠回りをして、挫折もして、大人なら多かれ少なかれ、罪に苛まれることでしょう。
苦しくて、日常が辛くなったら、ここに戻りたいと思います。
どうしようもないわたしにも、きっと未咲ちゃんのような天使が現れることを信じて。
寝る前に、ちょーっとだけ読もうと思ったんですよ。
ホントだよ。嘘じゃないよ。
気付いたら全部見てたよねェ、おかげでもう真夜中だよねェッッ!!!!(⌒ ͜ ⌒)
もうっ!私の睡眠時間どうしてくれるんですかァ!!?
…って嬉しい悲鳴上げちゃうぐらい、優しくて尊くてほろ苦い、自然と続きを追ってしまう物語でした。
登場人物それぞれの吐息が真横で聞こえてくるかのような、リアルな文体が魅力。
シビアな冒頭から進路や金銭面などの複雑な現実が描かれる一方で、ヒロイン・未咲ちゃんと、幼なじみ・志賀くんの初々しい恋愛模様は角砂糖のような優しい甘さで思わず表情が綻びます。ニヤニヤ。
ちなみに私はずっと志賀くんが好きだったのに途中からなぜか羽崎さんが大変好きになってしまってホントこれもどうしてくれるんですか推し変しちゃったじゃないですかどういう事ですかホントいい加減にしてくださいよ責任とってくだs(強制終了)
高校生の主人公・未咲が、最愛の母を亡くして一人になってしまうところから物語は始まります。
こんな事を言うと、シリアスで取っ付き難い様なイメージを与えるかもしれませんが、そんな事はありません。
なぜなら周りのみんなが、彼女の事を愛し、憂い、そして力になりたいと思ってくれているのですから。
バーのママ、小幸。
彼女の母とは十年来の友達で、彼女にとっても第二の母とも言える存在。
彼女の良き理解者でもあり、彼女の決断を優しく暖かく見守ってくれます。
途中で出てくる志賀勝利くん。
未咲ちゃんとは小学校からの付き合いで、しっかり者。
彼女に寄り添い、時には強引に、導くことの出来るのは彼だけでしょう。
感情や情景は私が今まで何作品もカクヨム様や小説家になろう様で読んで来た中でも一二を争うくらいに細かく、丁寧に描かれており、一般の作品と比べても全く以って遜色の無いレベルであると思います。
彼女の母が遺した秘密とは?
そして志賀くんとの甘くも酸っぱい、恋の行方は?
遂に堂々完結!
皆さんも是非、読んでみられては?
最愛の人の死。それは誰にとっても大きな影となるでしょう。まして、ただ一人の家族であるならばなおのこと。
それでも、まっすぐに前を向き、目をそらさずに歩いていく未咲の姿が私の心を強く打ちました。
彼女は決して強くはない。完璧でもない。けれど彼女の心は純粋です。純粋だからこそ、全力で泣いて、全力で努力して、全力で好意にも応えようとしている。文字に起こしてしまえば簡単なようにも見えますが、これって本当に難しいことだと思うのです。だからこそ応援したくなる。
未咲を取り巻くキャラ達も、非常に魅力的です。
小雪ママは、未咲の良き理解者であり、母親のようでもあり、友達のようでもある。
志賀くんは、未咲の心の底まできちんと見抜いて、彼女を優しく(でも時には強引に)導いてくれる。
この二人と未咲の間の絶妙な距離感が、本当にたまりません。
亡き母が抱えた一つの秘密。それが紐解かれた時、何が起こるのか。そして、未咲の恋の行方は…?と、第17話を読んだ時点でもあれこれ想像が膨らみます。
皆様もぜひ、心温まる本作をお読みくださいませ…!
母親との死別によって孤独になってしまった少女が、周囲の人々に支えられながら立ち直り、進路を選び、成長していく物語。少女から成人への過渡期にあるヒロインの悩みや恋が丁寧に描かれています。
母ひとり、子ひとり、それでも幸せだった毎日は、母の突然の死によって壊れてしまう。
まだ高校三年生だった未咲の前に立ちはだかるのは、進学かそれ以外か――という進路の悩み。自分の気持ち、経済的なこと、いろいろな要素で行き詰まっていた彼女に助けの手を差し伸べたのは、久しぶりに再会した幼馴染みの志賀君でした。
しっかり者で洞察力にたけた志賀君と純心で激ニブな未咲との恋模様は、もどかしくも安心感があり、読み手としては二人の幸せを予感させられてついつい顔が緩んでしまうのですが。
中盤以降、もう一つの出逢いが未咲の日々に少しずつ大きな影響を及ぼすようになっていきます。
運命的にも思えるそれがもたらしたものは、ようやく穏やかに回り始めた未咲の日常を破壊してしまうほどの衝撃でした。
未咲がそれにどう向き合うか――は、この物語のもう一つの軸と言えるでしょう。
丁寧に積みあげられた文章は、一般に近い質量で読み手を物語の世界へと誘います。
急かずに、ゆっくり噛みしめ味わうのがお勧めです。きっと、この物語に触れたあとには、傍らにいる大切な誰かにもっと優しくありたいと思うことでしょうから。
高校生の未咲は母親・美冬を亡くしてしまう。
父親の情報はあまり遺されておらず天涯孤独となった彼女は母の友人・小幸に支えられながら自ら歩みだす……。
連載中「16 芽吹く想い」読了時点のレビューとなります。
非常に洗練された文章で、軽いノリの小説というより文芸作品といった印象です。
このまま書店に並んでいても違和感なしの丁寧な描写、なにより主人公の精神的成長が嬉しい作品です。
極度な無理をせず、自身の立場と気持ちに正直な未咲は読者にとって等身大であり、大変共感できる感性を持っています。
母が遺した秘密を追いつつ、そこだけに囚われず、進路や恋に悩み、光を追い求める姿には勇気と希望を感じます。
また、「スナック・ゆき」に時々現れる羽崎。
どんな形の未咲との関係が明かされていくのかとても楽しみです。
志賀くんとの恋の行方も。^-^
完結まで更新を追っていきます、執筆頑張ってください。
高校生の主人公・未咲が、未婚の母を亡くし天涯孤独となってしまったところから物語は始まります。
人の死という重いテーマでの幕開けながら、作品の纏う空気は決して重苦しくなく、優しさに溢れています。それはおそらく、作者の、そして登場人物である大人達の未咲に対する温かい目線を感じ取ることが出来るからでしょう。
進路に恋に。
未咲が迷い、悩み、選び取る道は、大人である私達の誰もがかつて通ったはずの道。
その郷愁がどうしようもなく胸を締め付け、また不思議と穏やかな気持ちにさせてくれます。
未咲の母が遺した秘密とは?
そして実直で一途な志賀くんとの甘酸っぱい恋の行方は?
ゆっくりと時間をかけて進むストーリーに期待です!