少しだけほろ苦く、優しさに溢れた世界

高校生の主人公・未咲が、未婚の母を亡くし天涯孤独となってしまったところから物語は始まります。
人の死という重いテーマでの幕開けながら、作品の纏う空気は決して重苦しくなく、優しさに溢れています。それはおそらく、作者の、そして登場人物である大人達の未咲に対する温かい目線を感じ取ることが出来るからでしょう。

進路に恋に。
未咲が迷い、悩み、選び取る道は、大人である私達の誰もがかつて通ったはずの道。
その郷愁がどうしようもなく胸を締め付け、また不思議と穏やかな気持ちにさせてくれます。

未咲の母が遺した秘密とは?
そして実直で一途な志賀くんとの甘酸っぱい恋の行方は?
ゆっくりと時間をかけて進むストーリーに期待です!

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