概要
外界より断絶された石化巨人の中で生きる一人の人間の物語。
男は外を知らなかった。生まれた時から外界から拒絶された石化した巨人の中で、石を切り出す現場の監督として生きていた。
ある時、男は外への興味を抱くようになる。男は強くなるその思いをもとに外を見ようとする。
おとぎ話のような幻想を目指して書いた作品です。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!広大な世界に立つ、雄大な石化巨人。
石化した巨人の内部で生まれ育った主人公は、「外」の世界を知りませんでした。
だから恋い焦がれた。「外」の世界を見てみたいと。
詩的な表現が印象的なこの物語は、舞台も独特です。
主人公は石化巨人の中で生きる定めを背負っています。しかしある日、ひょんな出会いで「外」の世界を見たいと思い始める。
短編ながら濃密なテーマが凝縮されているように思えました。
運命とは、定めとは――私たちが生きるこの世界も、極論を言えば、誰しもが見えないレールに沿って歩いているのではないか。
レールをはみ出すことには勇気がいる。そして、一度はみ出したレールに戻ることも、より一層の覚悟が必要。
ストレスを感じず、自分…続きを読む