概要
ネットの何処かにある凶悪殺人犯の遺書を読めば、死者の声が聞こえるらしい
平成十二年九月。
白昼の都市公園を恐怖に陥れた平成の犯罪史に刻まれた不可解な凶悪事件。
通称、無差別殺人犯人焼身自殺事件、毒島事件などと呼ばれる事件で、犯人毒島武人(ぶすじまたけと)二十六歳は、子供を含む七人を殺害し、その場で焼身自殺した。
犯人と被害者との接点はなく、当初、遺書らしきものも見つからなかった。
事件から一八年後の平成最後の冬。
僕の妹が自殺した。
遺書はなかった。
だから僕は妹に教えてもらった毒島武人の遺書を探している。
ネットのどこかにある殺人犯の遺書を読めば、死者の声が聞こえるらしいから。
僕は妹の自殺の理由――つまりは、遺書を探している。
*この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
白昼の都市公園を恐怖に陥れた平成の犯罪史に刻まれた不可解な凶悪事件。
通称、無差別殺人犯人焼身自殺事件、毒島事件などと呼ばれる事件で、犯人毒島武人(ぶすじまたけと)二十六歳は、子供を含む七人を殺害し、その場で焼身自殺した。
犯人と被害者との接点はなく、当初、遺書らしきものも見つからなかった。
事件から一八年後の平成最後の冬。
僕の妹が自殺した。
遺書はなかった。
だから僕は妹に教えてもらった毒島武人の遺書を探している。
ネットのどこかにある殺人犯の遺書を読めば、死者の声が聞こえるらしいから。
僕は妹の自殺の理由――つまりは、遺書を探している。
*この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!見えもしない。聞こえもしない。
本作は都市伝説系のオカルトをモチーフにしている。
創作活動をしているひとのなかには、この辺の記事を読み漁ったことのあるひとも多いのではなかろうか。
自分もまたそのひとりである。
ネットの拡散力というのは凄まじく、小さな出来事でもあっという間に尾ひれがついて収集がつかなくなる。
そのさまはまさに「感染」である。
本作はとある遺書にまつわるお話。
あらゆる情報がネットにさらされ、知りたくもないエピソードはいくらでも出てくる。しかし知りたい情報に限って見つからない。
主人公は焦る。自殺した妹の最後の声を聞きたいのに――。
さくっと読める短編仕様のソリッドホラー。
きっとあなたも癖になる。