概要
僕とみゆきがここに来る前に、何をしていたか話そう
――目の前が真っ暗だ……。何も見えない。
交通事故により視覚に障がいを持ってしまった研修医・本間浩。
彼のそばには同期の遠野みゆきがいつもいた。それは彼女もまた原因不明の睡眠障害を抱えていたためだ。浩がそばにいると、なぜかみゆきは突然の睡魔におそわれないうえ、彼にいざというとき起こしてもらえるからだ。
共に障がいのため、希望していた脳外科医の道をあきらめざるを得なかった二人。
そんな彼らが選んだ道は、事故や病気で脳に障がいを負った人たちをケアする道だった。
脳卒中や事故による脳挫傷から社会復帰しようとする患者さんたち。そして彼らをサポートする職員たちと共に奮闘する日々は、浩とみゆきを変えていくのだった。
そして交差する浩とみゆきの想いの行方は?
*この物語に
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- ★★★ Excellent!!!障がい者支援という社会の一面にスポットを当てた……ラブコメ!?
日本の障がい者に対する意識の暗い部分を明らかにしつつ、ややもすれば救いようのない方向に転がりそうな患者の未来を、取り巻く医師やコメディカルの献身的な活動、提案により、ある意味「救えている」病院の物語。
主人公たちがそれぞれ持つ障がいと上手く付き合い、支え合って患者に真摯に向き合う姿には感動すら覚えます。
仮に自身が障がいを得てしまったら、このような病院で治療をしたい。
そしてそう思わせてくれる主人公たちには、ぜひとも幸せになってもらいたい。主要人物全てを応援したくなる。作者様の確かな知識が、医療という難しいテーマにおいても違和感なく読ませ、人物をいきいきと輝かせているのだと思います。…続きを読む