日本の障がい者に対する意識の暗い部分を明らかにしつつ、ややもすれば救いようのない方向に転がりそうな患者の未来を、取り巻く医師やコメディカルの献身的な活動、提案により、ある意味「救えている」病院の物語。
主人公たちがそれぞれ持つ障がいと上手く付き合い、支え合って患者に真摯に向き合う姿には感動すら覚えます。
仮に自身が障がいを得てしまったら、このような病院で治療をしたい。
そしてそう思わせてくれる主人公たちには、ぜひとも幸せになってもらいたい。主要人物全てを応援したくなる。作者様の確かな知識が、医療という難しいテーマにおいても違和感なく読ませ、人物をいきいきと輝かせているのだと思います。
専門用語のオンパレードなのでは? そんな心配は無用。ありがちなテクニカルタームで煙に巻くスタイルでなく、平易な言葉で丁寧に書かれているので、医療の知識は全く必要ありません。
単なるラブコメとしてでもご覧いただける本作、ぜひおすすめしますし、今後の展開がとても楽しみです。これからも期待しています!