「ここでいいよ」

読了後の第一声はウィスパーボイスで「うんッ……めぇなぁー」でした。気色悪くてすみません。

本作は、時代と世界線を超えた救済と恩返しのお話。戦争、魔法、超科学、そして現代……と連作で続くのですが、とにかく「守られた側」の痛みの描き方が巧みで、それが読み手の痛覚にまで伝播します。そして、前半3話で守られたメルが与える側に回るのが4話目(現代の学校)なのですが、とにかくメルの「ここでいいよ」というセリフが、メルが自分の幸福云々ではなく、純粋に「救いたい」「ありがとう」の気持ちで動いていることを象徴しています。
何言ってるか分からなかったらごめんなさい。とりあえず読んでください。

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