様々な意味で納得できる内容。コメディタッチで描かれる前半は微笑ましくも少しだけほろ苦い。後半は一気に筋の盛り上がりが高まり、作者が苦心を重ねて作品を丁寧に書き上げたのが窺える。 詳細本作。
物語の素晴らしさもそうなのですが、読者の想像力を信じて描かれた作品だと想います。 言葉にできない、言い表せない想いが詰まっていて、短いけれど、キャラクターの感情や人間性や奥深さを感じさせる、そんな小話です。 誠実で、正直で、寡黙で、純粋で、強かで、けれど不器用で、だからこそ歯痒くて、届きそうで届かない。そんな形が、想いが、それでも最後にしっかり花を咲かせる、そんなカタルシス。 あなたも味わってみませんか?
相手を、その関係性を大切に想えば想うほど、素手で触れることに臆病になって、曖昧なまま仕舞い込む。肝心なことは言葉にせずに、気の利いたユーモアで溶かして、柔い部分はそのままに。ーーでも、最後は確かめずにいられない。そんな、誰しもが心当たりのある繊細な温度感が、ほんとうの優しさが、一万字に満ちています。これから小説家になる主人公と、有名イラストレーターの姉と、作曲家の友だち。3人の女の子たちが踏み出す新たな一歩目を、皆さんも是非見守ってあげてほしいです。
心が揺さぶられました。3人が紡ぐ話はとても甘美で、小説を読むことの楽しさを実感しました。本当に長編書けそうなくらい今後が気になって仕方がありません。いい作品に出会えたので、ぜひとも皆さんも一読してみてくださいね!
賞を受賞したばかりの小説家の女の子と、名の知れたイラストレーターである義理のお姉ちゃんのお話。少々のすれ違いがあれど、とても幸せなものを見せていただきまして。気づけば、笑顔になれました。あまりに語彙力が足りなくなるくらいに。そのくらい、オススメできます。
血の繋がらない姉妹のお話。姉妹のゆるゆるとした日常を切り取る作品は数多くあります。が、本作はワンシーン、そのひとつのワンシーンのために、積み木を重ねるように物語を重ねていきます。姉妹がともに歩き出すハッピーエンド、みなさんもご覧いただければと思います。