推敲は、まず書き上げた小説をもう一度読むことから

 執筆工程でもっとも辛いのはどこですか、と聞かれたら即答で「推敲」と答えます。

 下準備も執筆も、自分では予想もしなかった発想や展開といった出会いがあります。でも、推敲は分かりきったことを洗練していく作業なので、本当に辛いです。


 この時にスニーカー大賞に応募した作品も推敲が辛くて辛くて、大変でした。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054883737843


 

 推敲する上で、一番最初のハードルは「自分で書いた小説を改めて読み返す」ことのようです。

 ここで仮定としたのは、私は自分の小説が気恥ずかしい・読み返したくないと思ったことが一度たりともないからです。

 でも、ほとんどの人は読み返すのを嫌がるようです。

 とにかく、まっさらな心で自分の小説を読んでください。



・テーマ・プロット・キャラとの擦り合わせを行う。


 推敲作業で最も大事なのは、作者の表現したかったことがきちんと書けているか? 無駄がないか? 足りないところはないか?

 を探し出すことにあります。

 その答えを探すのに重要なものは、下準備で使ったテーマやプロットを引っ張り出すことです。

 またキャラとの整合性も大事です。あなたの作ったキャラクタープロフィールとズレていて、ありえない台詞回しや行動をしていたなら、直ちに修正すべきです。

 ストーリーとキャラがすれ違ってしまい、どちらを優先すればいいのか迷う場合は、キャラを優先してください。ストーリーを修正すべきです。

 どちらが正しいか迷うなら、テーマと照らし合わせます。

 作家は、テーマに則って作品を完結させたはずです。


・テーマにそぐわない描写は削る。

 全国大会優勝するチームメイトの友情がテーマなら、その他の描写は極力削ります。何かの拍子に、ひとりの部員が女の子と付き合うことになった時、その描写が大会と無関係な場合または希薄な場合は削ってしまいましょう。

 

・だから、プロットは大事。

 このように推敲作業を行うためには、プロットは本当に助けになります。

 執筆作業で、細かいプロットの変更があったなら、その都度書き直していったほうがいいです。推敲で必ず役に立ちます。

 きっちりしたプロットの中で書かなければならない、プロの作家さんの場合は、担当編集との打ち合わせなど関係者との話し合いは必要になるでしょう。

 いつかプロになったときのためにも、プロットは書き慣れておきましょう。



・何回も繰り返す。推敲。

 人間ですから、誤字脱字も何度も見逃します。

 ですから何度も読み返します。

 ときには、端末を変えたり読む場所を変えたりして推敲します。すると気づかなかったミスが見えたりします。

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