執筆は楽しいor苦しい。スランプ脱却法

 書き続けていて、「楽しいことしかないよ!」と本気でいえる人は天才以外の何者でもありません。

 ほとんどの作家さんは、産みの苦しみ・完結への苦しみ・連載の苦しみ・プロ作家なら編集やメディアとの苦しみ、何より売上の苦しみを味わいます。


 まず誰もが訪れる苦しみはスランプです。

 突然、何も書けなくなります。真っ白な原稿やカクヨムの画面をただ見つめるだけの日々……。

 これは原因があるので解決しやすいです。

 基本に戻るのはスポーツ選手の方法なのでちょっと違います。

 

 スランプ脱却方法は、ネタ集め・興味の幅を広げること。作家の場合はこれしか無いです。

 私は二十代の頃に一度スランプに陥りました。「書くことがなくなってしまった」のが大きな原因です。某同人ノベルを趣味で書いていたのですが、急に達成感が出てしまい(達成感なんて、こんな歳では五十年早い! と今では思います(苦笑))全く書けなくなりました。

 つまり、同人の原作以外に全く目を向けなかったせいで、引き出しが枯渇したからなんですね。

 一番最初に書いた、小説を書くなら動こう! に繋がります。

 現在、スランプに悩んでいる作家さんがいましたら、ぜひ別ジャンルの本を読んでみてください。


 例えば、SF大好きな作家さんなら動物の生態の本や動画を見るとか。180度違うジャンルを見るのは効果的です。そこでSF大好きならではの視点で読み解けば、アイデアが生まれてくると思います。


 嫌いなジャンルに無理に挑む必要はないと思います。よほど追い詰められているなら別かもしれませんが、猟奇モノが苦手なのにホラーを見るとかやると、心がまっさきにやられます。精神が病んでは元も子もありません。



 書き続ける理由を見失うのも、苦しみの原因のひとつであり、作家の命題です。


 私は、表現したいキャラクターやジャンルに溢れているから、が理由です。まだまだやりたいこといっぱいあります。プロ作家ならではのコネを使わないとできない取材で書きたいジャンルもあります。

 これは尽きることはないと思います。机に向かうことばかりになったら、いつか枯渇するでしょうが、今の世の中はトイレの時間でもスマホでリアルタイムに情報を取れる時代です。

 便利になりました。


 もしも、これを読んでいる作家さんで書く理由が分からなくなったなら、やはり興味の範囲を広げてみることをお勧めします。

 私は競馬なんて一切しませんし、馬の名前はオグリキャップくらいしか知りませんが競馬の雑誌とか読むようにしてます。

 アグレッシブに動ける人、特に十代の学生さんなら、興味がない仕事に挑むのも方法の一つかもしれません。直接働かなくても、見学や体験をしてみるのもいいでしょう。



 これは特殊な例かもしれませんが、書きたいものがすでにジャンルとして確立されてしまい、書けない。

 いい例がガンダム。私もロボモノ書こうとすると、常にガンダムが上から見下ろしてきます。生半可な準備ではロボモノに挑めないでしょう。

 彫り尽くされたかもしれない巨大ロボジャンルでも、必ずどこかに細い隙間があります。あとは作家のアイデアで練り上げるしかありません。


「世の中、完全な無から有を作り出すことなんてできない。オリジナリティとはすでにあるものからアイデアを練り上げることだ」


 と言っているクリエイターもいます。

 既存のジャンル化してしまったものを恐れず、入念に準備を重ね、テーマを確立させることができれば、オリジナルの作品になるとおもいます。

 ただし、読者は数ページで同じものだろと決めつけてしまいます。そうならないように、全く別の切り口でプロローグや第一話を書く必要があるでしょう。


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