「子子子子子子子子子子子子」

「怖い怖い、急になんだよ」

「あれ、知りません？　嵯峨天皇のやつ」

「ああ、小野篁が解いたっていう有名な言葉遊びのことね。上記のセリフは『ねこのここねこ、ししのここじし（猫の子子猫、獅子の子子獅子）』と読めるっていう」

「そうです。子という文字は『こ』、『ね』、『し』と三つの音で読めますからね」

「間の『の』はどこから来たんだろう」

「小野妹子を『おののいもこ』と読んだり、中臣鎌足を『なかとみのかまたり』と読んだりするのと同じじゃないですか？」

「なるほどね」

「それで今日は私、この言葉遊びに似たようなものを持って来ました」

「ほう、見せてよ」

「いいでしょう」

「どれどれ」

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「↑ほら、ぐにゃぐにゃした線が見えません？」

「すごいけど、ちょっと違うような……」

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