「私、不良に憧れるお年頃です」

「はあ？」

「若い頃って意味もなく悪ぶっちゃう時があるじゃないですか。今まさにそれなんです。要するに若気の至りってやつですね」

「藪からスティックすぎる……」

「なので、今から不良になりまーす」

「世界広しと言えども、教師にそんな宣言をする奴は君以外にいないだろうね」

「でしょうね」

「で、具体的にどうするつもりだい？　人様に迷惑をかけるようなら、立場上とめなければならないんだけれど」

「子宇死魔酢」

「ん！？」

「怒腕巣、不良見田胃出署？」

「んん！？」

「察死蛾悪位弟洲寝（察しが悪いですね）、先生派（先生は）」

「あぁ、ルビが振られてやっとわかったよ。つまりは『夜露死苦』みたいなノリね」

「祖野通利（その通り）death！」

「……つーかどうなんだよ、全部漢字にしたら不良っていう認識は。それに読みにくいし」

「仕方無意邪内出酢蚊（仕方ないじゃないですか）！　此空間堕戸出来留事喪限羅列鱒死（この空間だと出来ることも限られますし）！」

「しかも相変わらず敬語なんだ」

「此口調画私唯一乃（この口調が私唯一の）愛電手茶奈之出（アイデンテティーなので）……」

「かわいそうな不良だ……」

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