圧倒されるフェネ子

「アラーイさーん、少し休もうよー」


私はパートナーであるアライさんに言った。


「もうちょっとだけ進むのだ!多分すぐ近くにあるのだ!」


私達は、博士のお願いで、ばすを直すのに使う『たいや』ってやつをさがしてる。もちろん、歩いてこの広大なジャパリパークでたいやを探すのは大変だ。だから、博士たちが貸してくれた『ばすてき』なものに乗ってたいやをさがしてる。


「でももう随分進んだよー?少しくらい休憩してもいいんじゃないかなー」


「いや、絶対もうすぐ見つかるのだ!あとちょっと頑張るのだ!」


せっかく「休もう?」って言ってるのに、アライさんは聞く耳を持たない。


しばらくして、アライさんの額にも汗が見え始めた。もう2時間ほどは漕ぎ続けている。正直言って私も限界。

足も動き辛くなってきた。でもそれはアライさんも同じ。だからそろそろ...


「あー!もう疲れたのだ!!」


ほら、やっぱり。


「じゃ、あの木陰で休憩しようかー」


そこでアライさんは糸が切れた様に眠ってしまった。よほど疲れていたんだとわかる。私も少し寝ようかな?


「おやすみ...アライさん....」


─────────────────


...ん...うーん?

あれ?フェネックも寝ちゃってるのだ。

フッフッフッ......

フェネックにいたずらが出来るのだ!前、かばんさんがサーバルにやってたのをやるのだ!フェネックはきっとびっくりするのだ!フェネックが大きい声出してるの聞いたことないから、気になるのだ!


─────────────────


んー...むにゃむにゃ....

んむ!?なに!?


「プハ!!急にどうしたの!?」


「起きたのだ?でもいたずらはつづけるのだ!」


なに?なに!?てゆうか私今......

アライさんと...ちゅーしちゃった!?


「慌ててるフェネック...可愛いのだ」


「な、なんでその...ちゅーなんか...」


「えっと...前にかばんさんがサーバルにやってたからなのだ!」


あちゃー...かばんさんもうちょい気をつけようよー...


「サーバルも嬉しそうにしてたし、フェネックに喜んで貰いたくて...嬉しくなかったのだ...?」


「アライさん。私すっごく嬉しいよーまさかアライさんとちゅーできちゃうなんて、思ってもみなかったからね」


「フェネック嬉しかったのだ?なら良かったのだ!」


いやー、アライさんは可愛いなー。


「フェ、フェネックの方が、か、可愛いのだ///」


おっと、口から漏れちゃった。

照れてるアライさんも可愛いなー。

無意識であんなことするんだからもー。

.......

........

.............




もっとしたくなっちゃうじゃん。


「フェネック...?」


私はアライさんを草の上に押し倒した。


「もっとしよ?」


「やめるのだ!フェネック!」


─────────────────


フェネックがおかしくなったのだ!

アライさんがあんなことしたせいなのだ...



アライさんが止めなきゃ...!


「うぅ、フェネックなら、いいのだ//」


「アライさーん、可愛いねー」


あ、フェネックの唇...

あったかくて、柔らかいのだ...

とろけちゃいそうなのだ...♡


「アライさんアライさん...はぁー♡」


「フェネックー♡」


─────────────────


アライさんの唇は暖かくて、柔らかくて、甘い。

すっごく気分がいいよー。

アライさーん♡



終わり

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