第10話 6人目の死亡者

...いきなり綿菓子幸子が元杉冰に刺され死亡した。

僕はいきなりすぎて、硬直してしまった。

「ど、どうしたの!?元杉君!?」

僕は驚いたまま元杉君に聞いた。

「だって...仕方ないじゃん、こいつは...僕...いや、俺が殺すはずだった将来を殺しちまったんだからよ!」

「こ、殺した?」

「あぁそうだよ!幸子は将来を殺したんだ!俺が...殺すはずだったのに...畜生目...!!」

とても低く綿菓子ちゃんを憎んだ声で言った。

「ど、どうしてお前は将来を殺そうとしたんだ!?」

「んなもん、決まってんじゃん!あの大金!金だよ!金!!」

か、金?

「あの大金を手に入れる為には人を殺すしかない!だから俺は将来にあの薬を飲ませ、殺そうとした!なのに...こいつは...教室でダンベルを使って将来を殺しやがった...!!」

「この事件の全ての謎が分かった!!」

「...それ今いうこと...?」

「酷い感じに言ってしまうと...僕はもうここには居たくないから...もう...!」

「これだけじゃ全てが分かるわけないじゃん!お前馬鹿なん!?馬鹿なん!?」

「それは...今から僕が説明するよ。」

「へっ!出来るもんならやってみな!」

「まず事件はこうなっている!ゴリに見せられたあの大金は僕達の誰かが殺人を行われる為に見せられたものだ...犯人はあの大金を手に入れる為に、人を殺す計画を立てたんだ。犯人は1番殺しやすいと思ったのは将来君だったんだ。前に将来君は食堂で喘息の薬を飲んでいたんだ。犯人は毒薬を変わりに飲ませれば...と考え、皆が解散した後に理科室に向かったんだ。そして将来君に飲ませたあの薬、アンボイナガイの貝の毒を大量に入れた毒を持ち、一日たって将来君に渡し、飲ませたんだ。犯人はこの薬の効果は時間が経たないと出ないという事を知っていたからそんな事が出来たんだ。もう放っとけば大丈夫だろうと思った犯人は放置したんだ。しかしそれが駄目だったんだ。将来君は食堂で皆と別れた後、ある人物と教室で会う約束をしていたんだ。そう、その人物が綿菓子幸子ちゃんだ。将来君は綿菓子ちゃんに大事な用があるから来て、とでも言われたのだろう...呼ばれた将来君は教室に行き、綿菓子ちゃんと会ったんだ。そして彼女は将来君に後ろを向くように頼まれたんだ。後ろを向いた瞬間...綿菓子ちゃんは隠していたダンベルで将来君の頭を思いっきり殴ったんだ。それにより、将来君は死んだ...つまり、これが事件のすべてだ!」

「んまぁ大体あってるねぇー!でもちょっと違うね!俺はあの時!幸子が将来を殺す瞬間を見たからね!」

「そんなことはどうでもいい!犯人は綿菓子幸子だ!そして...その犯人を殺した真犯人...それがお前だ!」

「あはははははははははははははっ!!!いいねぇ!流石だよ!俺は将来の殺すために薬を飲ませた...それなのに後から幸子が俺の獲物を横取りしやがって!!」

狂ったように元杉君は奇声を上げた。そうするとゴリはある言葉を放った。

「ねぇねぇ、犯人は綿菓子であってるんだから、もうその犯人を殺した真犯人がお仕置きってことでいいよね?」

皆は無言だった。

「無言って事はいいってことでいいねー!じゃあ!机のカードで犯人だと思う人のカードを出してくださーい!」

皆は当然、綿菓子と元杉のカードを置いた。

「うんうん!正解だよー!まぁ言うまでもないよね、将来咳之助君を殺そうとしたのは元杉冰君で!確実に殺してしまった真犯人は綿菓子幸子ちゃんでした!んでは!綿菓子ちゃんは死んでしまったから仕方ないけど!元杉君は綿菓子を殺したってことでお仕置きされマース!」

「……」

元杉君は無言だった。

その瞬間、元杉君の足元が開き、元杉君は落ちていった。

数秒後、「ぐじゃり」と言うもとが鳴った。

「うんうん!!いい音だねぇー!」

はぁ...もう、疲れたよ...。

「何回こんなことをしなきゃいけないんだ...。」

斎藤君が言った。

「そんなの無理無理!まず人殺さないとここから出れないし!人を殺せないならここで延々に過ごすしかないねー!」

「はぁ...。」

「んでは!処刑も終わったことですし、オマエラは部屋に戻ってくださーい!」

これで、二回目のクラス裁判は終わった。。。


死亡者

・山口達也

・岡部惣之助

・参大魔人

・将来咳之助

・綿菓子幸子

・元杉冰

6名

生存者

・北谷満

・斎藤犯

・加治龍巻流

・田中八木充

・吉山吉郎

・番山番長

・前園彩

・恋水美香

・サキラ

9名



10巻終了


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