★★★ Excellent!!! その「朝」を迎える、彼女らの祈りと希望、そして…… 宮田秩早 『落下』が晴れがましいこととされている世界で、『落下』を教える学び舎で出会ったふたりの物語。 秘密を抱え、ほかの学友たちのようには『落下』に夢や希望を抱けずにいる、りつかと、りつかの憧れのひと、ぎんせ。 彼女たちは、どこから来て、どこへいくのか。 戻ってくる日があるとして、それは数年後か、数百年後か、あるいは数万年後か。 それぞれの秘密を胸に、彼女たちは『卒業の朝』を迎える…… ただ一度の『落下』のために、ひたすらに舞う彼女たちの不安と祈り、希望が溶け合って結晶となったような、静かなラストシーンが美しい作品。 レビューいいね! 1 2022年4月30日 20:06