チーレムのためにここまで苦労しなきゃならないなんて!

タイトルそのまま、異世界転生したのに転生した先の世界の言語が分からなくて意志疎通に四苦八苦する物語です。
創作言語の設定の細かさ、言語学習の過程の巧妙さ、作者様の言語学への知識――は本当にすごいのですが他の方のレビューにもたくさん書かれているので、私はあえて他のオススメポイントを挙げさせてください。

まず、主人公の翠がハーレムを諦めないところがすごく面白いです。
元の世界にいた時にラノベで学んだチートとハーレムを期待して、この世界で女の子たちと仲良くしようとします。
どんなに頭がよくても、どんなに困難な状況でも、翠が目指しているのはチーレム。
特にヒロインのシャリヤといちゃいちゃしたい!けどことばが分からなくてコミュニケーションが取れないから無理!という流れ、必死で勉強するモチベーションとしてすごく説得力があります。

それから、翠とシャリヤの勉強に文字数をとられるので進みが遅いと感じる方もいらっしゃるようですが、私は「異世界転生だから」で説明をばっさり切り捨てた序盤がスピーディーで読みやすかったと感じました。
話が進むにつれ、どうやらテンプレ異世界転生ではないらしいことが分かってきますが――ここから先は続きを楽しみにします。

それから、私の好みの話なのですが、今のところファンタジー特有のモンスターが出てこず、銃撃戦をする近現代の紛争をイメージした人間同士の戦いが繰り広げられているのも胸アツ!
といっても、翠は女の子たちと言語の勉強をしてばかりでまだ実戦には立っていないんですけどね!
彼もいつか銃をとって戦うのでは……!?とドキドキしています。

あとレシェールが好きです。いいやつの気がする。

(最新話・47話まで拝読してのレビューです)

その他のおすすめレビュー

日崎アユム/丹羽夏子さんの他のおすすめレビュー341