概要
魔女の涙は、百薬の長 どんな病も、たちどころに治る
大陸の西、国境の半分が海に面した小国・アルカンドラ王国には、とある噂がありました。
『魔女の涙は、百薬の長 どんな病も、たちどころに治る』
ある人にとっては、絵空事。
ある人にとっては、最後の頼みの綱。
そして、ある人にとっては、とても興味を惹かれることでありました。
◆ ◆ ◆
本が大好きなソーニャは、シルバーホワイトの髪とジェイドの瞳を持つ魔女でした。
森の中の小さな家でひっそりと暮らしながら、時折訪れる人々に『魔女の涙』を与えていました。
そんな暮らしが続く中、森に一人の青年が訪れます。
青年は、今までのお客さまとはどこか違っていました。
彼との出会いが、ソーニャの止まった時間を動かしはじめるのです––––––