荒れ果てた地平に輝く一粒の宝石

人類の負の遺産で覆い尽くされた未来。
干上がった月の灰色の海、汚染され赤く染まった地球の海。
絶望に彩られた舞台設定の中で、ひときわ映え煌めく純真な心。
心地よく流れるような文体の中で描かれるのは、淡く、しかし力強い希望の涙。
例えるなら、それは荒れ果てた地平に輝く一粒の宝石である。
小さく美しく儚い、だからこそ闇の中で大きな光を放つ。
その光が、読者の心を満たし、充足させる。
なんとも稀有な作品! オススメです!

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