「正義」と「力」のエキサイティングなせめぎ合い!!

この作品の魅力はなんといっても、たたみかけるような、息もつかせぬ迫力の戦闘シーンの連続である。
よくもこれほどまでに多種多様な「戦闘」を、緊迫感をキープしたまま描写できるなあ、と驚かされる。
さながら、映画を観ているように頭のなかにバトルが再現されるのだ。
これ、ホントに文字媒体だよね? と疑いたくなるほど。

読み手としても楽しめ、かつ書き手としても唸らされる作品。
オススメ!

また、「正義」という言葉が、この作品のキーワードになっている。
この作品では、「正義」というものが、とても儚く移ろいやすいものとして描かれる。
だが読み終えて気付くのは、脆いのは人である、ということだ。
脆いがゆえ、何らかの「正義」の旗を掲げなければ、持て余した力を行使することができない。
主人公は最後まで自らの旗を探してヴィルの物語を凝視し続ける。
それは混迷した現代の「正義」の移ろいそのものであるかのようだ。

そして、作品のタイトルにもなっている「銀翼のマグナム」。
それは正義の対極たる、純粋な「力」の象徴である。

「正義」と「力」。
主に主人公の胸の内を通して語られる、そのエキサイティングなせめぎ合いもまた、本作品の魅力であることを特筆せずにはいられない。