概要
汗を掻きながら食べるのが――僕は好きだ
中学二年生の「拓(たく)」はネットで小説を書いている。そして、書いた小説を、大学の文学部に通う姉「結衣(ゆい)」にいつも見てもらう。
結衣は東京の実家を離れて名古屋で一人暮らし。ただ、ファッション雑誌の読者モデルをしている関係でよく東京を訪れる――そのときには、実家に泊って拓といろいろな話をする。
これは結衣が実家に泊った、ある夜のお話。
よろしければ、十分間、ボクとお付き合いください。
※「美味しい話&恋の話 短編小説コンテスト」参加作品です❤
結衣は東京の実家を離れて名古屋で一人暮らし。ただ、ファッション雑誌の読者モデルをしている関係でよく東京を訪れる――そのときには、実家に泊って拓といろいろな話をする。
これは結衣が実家に泊った、ある夜のお話。
よろしければ、十分間、ボクとお付き合いください。
※「美味しい話&恋の話 短編小説コンテスト」参加作品です❤
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!豊かなあんかけうどんの描写から、誰かを想う熱い気持ちが溢れ出す
あんかけうどんを食べるその様子が、ありありと浮かんできました。
見た目のぷるんとした冷たい感じ、けれど箸を入れてうどんを引き出した時の出汁の匂い、立ちのぼる湯気、口に入れた時のちょっと火傷しそうな熱さ…。
視覚、嗅覚、触覚、味覚と、たいへん豊かに描かれていて、あんかけうどんを「食べる」ということを読み手に追体験させるような見事な描写でした。
あんかけうどんの描写が豊かだったからこそ、そこから派生していく拓の秘めた思いにも、不思議な臨場感が生まれます。
外から見ただけでは分からない、誰かを想う熱い気持ちが、とてもリアルにに感じられました。