僕も、新潟で2度震災に遭っている。
3.11、僕は中国にいた…知ったのは、夜のこと…。
古いブラウン管のTVで知った。
本当に日本なのか?半信半疑だった…。
帰国して…現実を目の当たりにして、中国での不謹慎な態度を恥じた。
どこか他人事だったのだ。
空港を出て、東京駅で足止めを喰らった。
待合室で一夜を明かした、汚い毛布1枚で…。
何日も帰れない人達が居た…体臭で気分が悪くなるような夜。
中国に居た日本人は…誰も心配していなかった…。
そう…映画でも観ているような感覚だったのだ。
宴会は続けられたし…笑ってもいた…。
自分が痛まなければ、人間は笑える…どんな状況でもだ。
僕は自分を恥じた…。
そんなことを読んで思い出した。
時間は確かに記憶を奪いながら流れていく…。
奪われたままで良いのか…取り戻すことも必要だ。
僕は…今日…また自分を恥じた…。
いつか、幸せだった思い出に変わるその日まで。
作者様らしい、優しい管弦楽を彷彿とさせる、素敵な作品でした。
私は、救援お手伝いという形で約半年後の被災地に赴きました。
その時の感情を文章で表すことができません。
最も近い言葉、それは絶望と、人が発揮する本当の力。
ほとんどの方がおっしゃられました。
忘れたいと。テレビなどで取り上げて欲しくないと。
ただ、普通に生活して、笑っていたいと。
どうしても振り返ってしまう。でも、それはやってはいけないこと。
どうしても忘れていく。でも、それは悲しい事。
とても繊細なことで、賛否はきっとある作品なのでしょう。
でも、我々は忘れてはいけないはずです。
本作が、ずっとここに在って欲しいと心より願います。
同時に我々は、後ろを向いてもいけないはずです。
今、隣にいる人を愛する事。
そして誰かを笑顔にすること。
自らも笑うこと。
PCの前で涙を拭いつつ、本作を心より高く評価させていただきます。