美しくもどこかおどろおどろしい昭和ホラーの空気感がリアルに再現された世界観が見事です。同じ昭和戦前期の作品を書いている者として、勉強になります。今後の展開に期待しております。
某大学ミス研出身。群像新人文学賞1次予選通過。第1回GOODレビュワー受賞。 『諜報員明智湖太郎』にてwebコン現代ドラマミステリー部門中間選考5位突破。ミス…
昭和初期、帝都。文士の大久保は、怖がり要員として、新聞記者・関の怪談蒐集に引っ張り回される。酒浸りで怖がりの大久保に、どことなく胡散臭い関。本が絡むと箍が外れる編集者・菱田、オカルト好き華族…続きを読む
帝都東京という舞台を思い浮かべる時、そこは黄昏の橙色に染まっています。私以外にも、そういう人は少なからずいるはず。程なく訪れる大日本帝国の終焉を予期しているからでしょうか。この物語に現れる怪異は、…続きを読む
子供の頃から妖怪ものの話や古いミステリが好きで、よく読んでいました。 本作はそのテイストが大好きな方が、惜しげもなくそのエッセンスを出して書いているのが肌で感じられます。 酒、それは古くからカ…続きを読む
昭和初期の日本国首都を舞台に、二人のダメ人間コンビが織りなす怪異譚。ぞっとする描写を挟みながらも、思わず顔を背けたくなるような恐怖ではなく、すっと上品に入るスパイスのように効かせるバランス感覚がう…続きを読む
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