遠すぎる真昼の世界は、夜生まれには過酷すぎるけれども……。

 昼生まれと夜生まれの、格差を理不尽だと思いながらも、わたしは読んでいても違和感がありませんでした。もし、わたしがこの作品の世界で昼に生まれたら、夜生まれを人間扱いしないだろうと、空恐ろしく思いました。

 しっかり作りこまれている世界だからこそ、もしもと自分がと考えられるのだと思います。

 タイトルの夜勤という単語にも、いい労働環境をイメージする人は少ないと思いますが、この作品はもっと理不尽で過酷でした。

 一度読み出したら止まらなくなるほど、そんな過酷な環境に置かれている少年たちに魅せられます。

 なので、まだ読んでいない方は、時間に余裕のあるときに読むことをおすすめします!

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