『人魚姫』を読んだ頃の気持ちを昇華してくれる素敵な恋愛小説

誰もがしってる『人魚姫』の結末に、誰もが一度はモヤモヤしたのではないでしょうか。宗教観の違いがあるとわかっていても、わたしは未だに泡になってしまった人魚姫をハッピーエンドだと解釈できてません。

そんな個人的に複雑なおとぎ話を、こちらの小説が素敵な素敵なハッピーエンドに導いてくれました。

まず第一に、出会いが怪我をした人魚エレオノーラが人間に助けれるというところから、作者様がどれだけ丁寧に『人魚姫』を扱っているのかうかがい知ることができるので、こんな駄文レビュー読んでないでさっさと本文を読んでほしい。

わたしはまだ結月花様の作風を語るほど読んでいないのですが、環境や立場などを対比させつつ、複雑な人間関係をわかりやすく書かれるのが、本当に見事です。

自由な海でのびのびと生きてきたエレオノーラにとって、しがらみだらけの人間社会なんてファンタジーであっても苦労するのはわかりきったことで、人間の生き方を学びながら、勘違いすれ違い大切な人のピンチを乗り越えていく(それもタイムリミットあり)ので、読み応えも充分!!

ところで、この素敵な『人魚姫』は、ヒーローも奮闘するのも見どころかと思います。
そして、エレオノーラと同じ「相手を想うあまり身を引いてしまう」ほどの海のような深い気持ちがあったからこそ結ばれたハッピーエンド!!

ぜひご一読ください。

その他のおすすめレビュー

笛吹ヒサコさんの他のおすすめレビュー685