泡と消えるはバッドエンド……?

人魚姫の伝説はみなさんご存知の通り。王子に恋するが叶わず泡になって消える悲恋の物語。
しかし本作は人魚姫と王子の間にもう一人。薔薇に挟まるおん……違う違う、そんなんじゃありません。複雑な三角関係。姫は王子が好き。もう一人の男性である護衛さんはどうも姫が好き。王子と護衛は主従関係。
本作で、人魚姫ことエレオノーラは王子様に恋をしています。自分の窮地を助けてくれた彼の、甘い抱擁とキスが忘れられず。でもその時彼女は目を怪我していて……?
察しのいい人は分かると思うんですがそういうことです。こじれてますね。中尾彬の首に巻けそうです。
しかしこの勘違いや思い違いがとにかくいじらしく、「何で……何でそうなるの……」と読んでいて膝から崩れ落ちることもしばしば。もっとこう、素直にさぁ、ともじもじすること間違いなし。
最初は「この人ハッピーエンドをハッピーがエンドするって思ってんじゃねーか」なんて思いながら読みましたが、最後はちゃんと幸せに。バッドがエンドしています。
いじらしい恋、すれ違う恋を味わいたい方はどうぞ。

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