はじまりかたは、どこにでもある商店街のワンシーンで完全に油断。しばらく読み進めるうち、おかしな描写があると気づきました。この世界、なんだかおかしい。。。( ̄▽ ̄;)
そういえば、タイトルに『終末喫茶』とあるし、エピタイにも『20XX.12.1』とある。そうです。この物語は純喫茶を舞台にしたSFだったのです!(←ちゃんと、小説概要を読もう。わたし。)
防塵スーツがないと外を出歩けない世界で、主人公のリンカはアルバイトをはじめます。
純喫茶のマスターや常連客と交流し、彼らとの仲を深めていくリンカ。
クリスマス間近と言うこともあり、クリスマスを意識しつつ物語は進むのですが……
登場人物みんな、キャラが立ってます!
キャラかぶりなく、どのキャラも物語に無くてはならない存在と感じました☆
世界観も凝っていて、街全体を大きなドームで覆う計画とか興味深い設定だと思いました。
SFとしての面白さがしっかりとありつつ、登場人物の感情描写がこまやかで、彼らがどんな結末を迎えるかを夢中で追ってしまいました。
心温まるSFをお求めの方に、特におススメの一作です♪
塵芥毒が空を覆い、外を出歩くのに防塵スーツが必須となった世界。
そんな終末世界でも、人は一日一日を生き、生活を営み続けている。
それはここ、『純喫茶アポロ』においても同様で…。
主人公であるバイトのリンカ、柔らかな物腰のマスター。
この二人の視点から、このお話は綴られていきます。
お店の常連さんとの掛け合いや、美味しそうな料理。
穏やかに流れていくお店での日常の一方で、その合間に訪れるのはわずかな違和感。
それらに「おや?」と思いつつ、読み進めた先にあった真実とは。
足をとめ、立ち止まっても、時間は進み続けてしまう。
時に背中を押されるように、時に強く引かれるように進む日々を見送った先で待ち受ける出来事を、皆さまもぜひ体験していただきたく思います。
物語の舞台は、崩壊した世界で営業する『純喫茶アポロ』。
純喫茶といえば、やっぱりマスターです。その店のマスターの趣味が色濃く反映されてこそ、『純喫茶』と呼ぶに相応しい、なんて私は思っています。
この『純喫茶アポロ』もまさに、そんなお店。
世界が壊れ、防護服なくて外も歩けない、そんな非情な世界でも、チリリンとこの喫茶店の扉を開ければ、そこには、マスターと、そして、ふいに世界にあらわれたリンカがいてくれます。
ワンちゃんの散歩に防護服が必要なほどだけど。この喫茶店では、美味しいコーヒーが出迎えてくれます。
そして、世界に急にあらわれたリンカには大きな使命と秘密があります。
それはお読みください。
ディストピアで、ほっこりとした世界を、どうぞご堪能してください。
今から何十年も先の未来のお話。屋外を歩くには、宇宙服のような防毒機能付きのスーツを着用しなければ死んでしまう世界。
主人公『リンカ』は、そんな危うげな中で営業する喫茶店に勤める女性です。
個性的で、でもどこかで出会ったことのあるようなお客さんたち。
優しくて温かな空気を纏う、イケオジのマスター。
そういう喫茶店を、『リンカ』は愛しています。きっとこの世の誰よりも。
一日、一日。近づいてくるクリスマス。
『リンカ』は準備に余念がありません。必ずやらなくてはならないことがあるから。
次のクリスマスは一度しか来ないから。やり直しなんてできない、大切な約束だから……
***
と、物語を掻い摘んでいけば。これがそのまま
『終末喫茶でメリークリスマスを 〜アドベントカレンダー2024〜』
という作品を読んだ私が、好きと言えるポイントになります。
毒の降る世界というほかは、現代と同じ日常を感じられます。けれどもやはり、この世界に生きる人の日常を毒は蝕んでいます。
きっとそれは、ずっと先の人達にも影響を及ぼすような、とても重大なこと。
もしもこの喫茶店みたいな心安らぐ場所を見つけられるなら。どうやってでも辿り着きたいと、たとえ何年、何十年かかってもと。
そんな風に強く思わせてくれました。
もう一つ、もしもこの喫茶店みたいな大切な場所やものを既に持っているなら。永遠に持ち続けられるという保証はどこにもない。だから大切に、その場所へ居られる自分であり続けなければ。
そんな風に律してくれるお話でした。
外は毒に侵された世界。人々は外を出歩くときには、宇宙服のようなものを着て出歩くようになった。建物に入る時は、風除室のような場所で宇宙服を脱いで入る。中ではいつも通りの穏やかな日常があった。
主人公の少女は、喫茶店でアルバイトを始めた。もうすぐクリスマスだ。主人公は喫茶店のマスターに許可をとって、クリスマスの飾りつけを行っていた。常連客達からの評判もいい。いつも明るく前向きな主人公は、妻を亡くして一年たった今でも心に傷を抱えるマスターの心をそっと癒してくれいていた。
喫茶店での仕事は楽しかった。個性的な常連客に愛され、提供するメニューの作り方を覚え、ささやかなクリスマスのお菓子のプレゼントを用意して……。
しかし、主人公にはある秘密があった。
それは誰にも言えない重要なものだった。
果たして、その秘密とは?
クリスマスアドベントカレンダーの小説版。
一話一話が短くて、更新のたびに物語の展開を楽しめました。
是非、御一読ください。
塵芥毒が充満し、外を出歩くのに防塵スーツで全身を覆わなければならなくなった世界。
ですがそんな変わってしまった世の中でも、人々はそれなりに日常を送っています。
『純喫茶アポロ』もそのひとつ。その名の通り昔ながらの喫茶店といった落ち着いた雰囲気で、常連さんの憩いの場。
そこでバイトをはじめたリンカさんは、近づいているクリスマスに向けて準備開始。
そんな彼女には、実はある秘密があったのです。
大変そうな世界観でありながら、そこに生きる人たちは優しく、コーヒーを飲んだ時のような落ち着きと温かさをくれるようなお話。
大切な人と一緒に過ごすクリスマスの楽しさとワクワク感が伝わってきます。
20XX年。
世界には有害な塵芥毒が充満していて、防塵スーツを着ないと外も出歩けないほど。
そんな暗めの世界観ですけど、本作は過酷な世界で生き残るためのサバイバル小説ではありません。
心暖まるヒューマンドラマです。
年の瀬迫る12月。
主人公のリンカがバイトしている『純喫茶アポロ』は、クリスマスに向けての準備が始まります。
世界がどう変わろうとも、クリスマスくらいは明るく楽しく過ごしたいですよね。
これは『純喫茶アポロ』のマスターや常連客が、楽しくクリスマスを過ごすための物語。
SFチックな世界観と、昭和レトロを感じさせる純喫茶が妙にマッチしているのですよ!
過酷な世界で暮らす人たちが送る、ほっこりしたクリスマスの様子を、覗いてみませんか?
クリスマスまでの期間の日数を数えるために使用される、アドベントカレンダー。それになぞらえて1日1話ずつ更新されている本作ですが、魅力的な世界観とストーリーのおかげで、1日1話ずつ読むのがもどかしくなります。
防塵スーツなしに外を出歩けなくなった近未来。昔ながらの味わい深い雰囲気が残る純喫茶アポロでバイトをするリンカは、渋いマスターや常連さん達とクリスマスまでの日々を過ごしていきます。
クリスマスが待ち遠しい気持ちや、喫茶店定番メニューの飯テロの数々に心躍らせながら、あったかい物語から幸せをチャージされちゃいましょう!