暮樫或人の怪異非存在

作者 カクレナ

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★★★ Excellent!!!

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高校で起こる怪異に対し、暮樫兄妹が立ち向かいます。
この上記の説明だけを読むと大体、話の方向性が予想できますがとんでもないです。
かなりひねってあります。三ひねり半くらいひねってます。
斬新な設定やその活かし方は素晴らしい上に兄が妹を思う気持ち、妹が兄を思う気持ちが強く伝わってきました。

★★★ Excellent!!!

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暮樫或人は怪異が見えない。
一見これは普通のことに思われるかもしれないが、暮樫の家は基本的に怪異が見えるらしく、彼が唯一の例外ということになる。

問題は「見えていなければ存在しない」というわけではないということだ。
これはなかなか小説というメディアの面白いところで、もしもずっと或人の一人称で物語が進むのであれば、怪異たちの存在は、二次創作的には存在するかもしれない潜在的な可能性としてしか把握することができない――つまり怪異は存在しないということになるが、この作品ではもう一人の視点人物として妹の言鳥が活躍する。

言鳥は例外である兄とは異なりもちろん怪異が見えるわけだが、そちらの方はまるで兄の物語の反動でも受けたかのようにオカルト異能バトル然とした物語を展開する。

面白いのは言鳥自身が、兄には見えないものが見えてしまう自分の物語それ自体が虚構でないとどうして言えるのか、というようなメタ視点を持っているところだが、そういった視座がどう展開していくかも一つの見物となるだろう。

(必読!カクヨムで見つけたおすすめ5作品/文=村上裕一)

★★★ Excellent!!!

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このお話を見かけて、最初に興味をひかれるのは「主人公は視ることができない」というちょっと変わった設定だと思います。
それでも無能力者などたまに見るものと同じなのかな?
と思ってしまった人にこそ是非読み進めてみて欲しい。

実は一風変わっているのは主人公自身。ひいては主人公の「視えない」ことに対するスタンスです。
妹中心主義と、視えないからこそ徹底追及していく姿勢。
そして色々な意味での鈍感さ。

それらを独特の感性から語る小気味よい文章と、章が変わって別視点で語られる裏話。と、ボリュームのしっかりした楽しいお話です。

★★★ Excellent!!!

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井上円了は妖怪を分類した際に、実怪と虚怪という言葉を用いました。「まこと」の怪と「うそ」の怪。


さて、この物語の主人公が求めるのは、そのどちらでもないのです。彼――暮樫或人はただ、怪異というものの本質に近付きたいと願う。存在非存在には無頓着ですらある。

なぜなら、彼にとっては妹こそが第一であるからです。妹!

妹――言鳥に対し、彼は全幅の信頼を置いています。言鳥の見たものなら信じるとすら(キャッチコピーでも)断言しているほどです。

ところが両者は食い違います。或人は己のスタンスを崩さず、妹は「見える」人間として至極当然の行動を起こす。

鈍感だと片付けられる或人の行動ですが、それは本当か? と疑ってしまうような場合すらあります。ひょっとして、おかしいのは言鳥のほうではないか? 怪異の存在と非存在を問わない或人のほうが、ひょっとしたら正しいのかも……?

そして軽妙な会話劇が続く話の中で、ちらりと垣間見える不穏な空気。いや、怪異を扱うのだから不穏なのは当然なのですが、それを上回る不穏さが渦巻くのが曲者です。


でも、きっと大丈夫。主人公の行動原理は明確です。

妹かわいい!

それさえあれば、彼はどんな困難も乗り越えてくれるはずです。

★★★ Excellent!!!

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中々に面白い設定だと思い、読み始めましたが、大当たりでした(*´ω`*)

怪異モノは元々好きでした。しかし、そのほとんどのモノは「主人公VS怪異」ですが、その怪異にたいして、主人公だけが見えていないという斬新な設定。

さらに妹がいい感じ。

ぜひご一読してみて下さい。

★★★ Excellent!!!

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私たちが日常において見ることの出来ない幽霊や妖怪たち。
それらを主人公が見る……ことが出来ないというところから始まるオリジナリティ溢れる現代ファンタジーです。
怪異といえば様々なジャンルで扱われながらも、曖昧な描かれ方をすることも多いのですが、本作ではお話の主軸にその存在を据え、それらとやがて接点を持つ主人公たちの姿が丁寧に描かれていきます。
オカルト好きはもちろん、ちょっとだけ興味があるかも……という皆様には是非ご一読頂きたい一作です!

★★★ Excellent!!!

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この作者様の別作品
『俺以外の地上のすべてのものが異世界に召喚されたのでこの世界では俺が最強』
が面白かったのでこちらも読んでみました。
兄妹の2人称で話は進んで行き(現在の時点)、
お互いのピースを埋め合うような二人の関係が食指を誘います。

まだ物語は何転もするでしょうが、
まずは読んで頂きたく思います。

★★ Very Good!!

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怪異は視えないけど、妹のことを一点の曇りもなく信じてる兄と。
怪異が視えるだけに、鈍感な兄の事が心配でたまらない妹。
そんな2人がそれぞれ、見える見えないの怪異話を友達にしつつ惚気(?)ている、そんなのんびり話集です。

★★★ Excellent!!!

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最新の第4話まで読んだところですがレビューを。
怪異が見えない主人公による怪異譚、このなんとも無理な設定に惹かれて読み始めました。面白いです。物語が端正な文章によって雰囲気たっぷりに語られていきます。
そして主人公には見えずとも、見える妹のことを全面的に信頼している様子がとても心地よく描かれています。物語は始まったばかりですが、ぜひとも続きを追いかけたい、連載を追いかけてみたい、そんな気持ちにさせる物語でした。
ちょっとなかったタイプの妖怪譚だと思いました。