視える人々に囲まれた、視えない主人公。一風変わった怪異話。

このお話を見かけて、最初に興味をひかれるのは「主人公は視ることができない」というちょっと変わった設定だと思います。
それでも無能力者などたまに見るものと同じなのかな?
と思ってしまった人にこそ是非読み進めてみて欲しい。

実は一風変わっているのは主人公自身。ひいては主人公の「視えない」ことに対するスタンスです。
妹中心主義と、視えないからこそ徹底追及していく姿勢。
そして色々な意味での鈍感さ。

それらを独特の感性から語る小気味よい文章と、章が変わって別視点で語られる裏話。と、ボリュームのしっかりした楽しいお話です。

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