仰ることはよくわかりますが。

 けれど、確信犯の中にはこういう人が居るんです。

「私の方がもっと上手にこのネタを料理できる」
 こういう考えで、他人の作品からネタを取っていくわけです。挑発行為です。

 私はこういう考え方自体を否定するわけではないんです、ただ、文章をちょこちょこ直した程度の事を、巧く料理したなどというその了見が許しがたいと思っているんです。それは校正、あるいは改稿に過ぎない。キモの人物像や設定をまるパクしておいて、「私の方が上手」はない。しかも、賛同者がものすごく大量に居たのが情けないし、悔しいのです。

 本当の意味での「もっと上手に料理できる」とは、換骨奪胎をやった上で言う事です。これはただのルール違反なんです。元の作品とは被らないように、まるで違うものとして、さらにグレードを高めたなら、その主張は通るでしょう。

 ついついパクってしまった、憧れからだ、そういう理由ならまだ許せるんですよ。換骨奪胎の意味すら知らず、パクリをパクリとも理解しないくせに、人を見下した態度、それが気に食わなかったんです。
 悪気はなかったで済むのなら、極端な話、警察は要らないですよ。

 防ぐ方法はただ一つしかなくて、パクれないほどに技巧で固めてしまい、ちっとやそっとでは盗れないようにすることだけだと思っています。だから私は文章を磨く事を薦めているんです。

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