肉屋の娘

あたしがどうしてこの曲をかけたか

あなたお分かりになって?


肉屋の娘はコロッケを揚げて

通学路に油の匂いが漂うの

空き地の野良猫を蹴飛ばしたところで

誰に罰せられるものでもないとか


回りだすのよおもむろに

頭の中のコーヒーカップ


あたしの心臓引きずり出して

いいの痛かったのは許してあげるわ

とにかく醜いと言わなかったのは

あなたと肉屋の娘くらいよ


あの子は愛をもらっても

育てるつもりはさらさらないの

炒めて食べてしまうんですって

レバニラとよく似た味なんですって


明日は喉を掻っ切られるわ


あたしが最後にかけたこの曲を

どうかずっと覚えていてね

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