死すべきもの
熱帯魚泳ぐ水槽に
僕の憂鬱を垂らしこんで
魚が死なないか覗いてる
みたいな重い沈黙と
カナリアの籠を置いた部屋
僕の苛立ちを解き放って
小鳥が死なないか眺めてる
そういう暗い焦燥が
さて君にわかるか
君たちにはわかるか
種を蒔いてしまった
僕の手は汚れているんだ
ミニバラを活けた花瓶に
僕のかなしみを注ぎ込んで
花が枯れてしまわないように
する術なんか知らないくせに
なにをするべきかなんて
とうの昔にわかってるけど
希望と幸福が脚に絡みついて
これじゃさよならも言えやしない
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