夏の喫茶店
溶けたぼくが入り込んだクリームソーダ
炭酸と憂鬱だけ避けて味わってるきみと
アイスクリームのスプーンに載せた温度
頑是なく染みついたナポリタンのソース
照明が暗すぎて気に入らないって言って
冷房がきついことはおおめに見たりして
やっぱりピラフがよかったなとは言えず
入道雲に憧れていた日のこと思い出した
ラジオ体操の義務感に首を絞められてさ
朝顔の色水の澄んだ色がかなしいほどで
もう二度と会えないような夏だねなんて
笑いあったけどそれは今もおんなじだよ
炭酸と憂鬱だけ飲み残して席を立つきみ
ぼくはホットケーキを頼みたかったけど
わがままを言えるような気もしないから
お会計は一緒でお願いしようかなとかね
だってきみに貸しをつくっておかないと
いつまた会えなくなるかわからないもの
もう二度と会えないような夏だねってさ
きみが明るく笑うのに耐えられなかった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます