最果ての、その先に

作者 由海(ゆうみ)

魂《こころ》を揺さぶられる群像劇

  • ★★★ Excellent!!!

 描かれているのは、魂《こころ》です。
 誰かが、誰かを想う、魂《こころ》の物語です。

 カテゴリ的にはハイファンタジーで、シリアスで、長編です。私は好きですが、今のカクヨムでは埋もれやすいかもしれません。
 けれど、ローファンタジーでも、アクションでも、ドラマだって、ミステリだって、読んでいて魂《こころ》を揺さぶられる物語は、良いと思いませんか? カテゴリの枠を超えて、登場人物たちのむき出しの魂《こころ》に触れたいと思う人に、是非、読んでいただきたいと思います。

 ハイファンタジーの世界観に馴染みのない人は、ひょっとしたら、冒頭で苦手意識を持ってしまわれるかもしれません。
 カタカナの名前、地名がでてきたら覚えられない、という人は、別に初めからしっかり覚える必要はないのです。(友人にそう言って、カタカナが出てくると読まない人がいるんです)
 少女が、ある人に出会った――それだけ読み取れば充分です。あとは、彼女の感じたことを、彼女と一緒に魂《こころ》で感じていけば、自然とこの物語の世界に入っていけます。
 彼女、だけではありません。彼も、彼も……。皆、魅力的な魂《こころ》の持ち主です。
 
 ただし、通勤・通学の電車で、ちょっと読むのには向きません。確実に乗り越します。
 ちなみに私は、健康診断の待ち時間に一気読みしました。そして、名前を呼ばれているのに気づきませんでした……。

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★★★ Excellent!!!

人物の行く末――
その先にすら想像の余地を与える。多層的で拡張性のある世界観。

重厚かつ多角的に統制された物語の観点が、
人物の主義と本懐を明るみにして、進退の岐路となる闘争の重みを、これでもかと… 続きを読む

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