最果ての、その先に

作者 由海

愛するものを守るために得た力は、狂おしくも優しく哀しい愛のすがた

  • ★★★ Excellent!!!

すべてを包んで温める炎のような赤い髪の娘と、
翼のない黒龍の刺青を持つ誇り高き黒髪の戦士。
大切な者に死なれ、独りぼっちとなった二人は、
運命に引き合わされ、魂の伴侶として愛し合う。

聖なるもの、魔であるもの、妖へと堕ちたもの、
そして、弱くしたたかで狡猾で愚かな人間達が、
それぞれのさだめを負って、生きて死んでいく。
時としてあまりに容赦のない幻想異郷の群像劇。

赤い髪の治癒師ファランと黒龍の傭兵シグリド、
恋人同士の二人がじっくりと描かれるのは勿論、
脇を固めるキャラクター達がまた魅力的である。
語り部パルヴィーズと養父アスランが好きです。

壮大にして繊細な物語は、歴史のわずか一幕で、
永遠の命を持つ者達の目には儚く映るのだろう。
終わりある命の生き様は悲しくも美しく愛しい。
めぐり旅する魂の物語、堪能させて頂きました。

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