概要
*そして Wizardryを 知らない人も 楽しめる 本格ファンタジー小説であるようだ*
(注意事項もちゃんと読んでね)
竜骸迷宮――それは、かつて古代文明を完膚なきまでに破壊した巨竜の亡骸が元になっていることから、そう呼ばれている。
その最奥には『神の秘宝』が眠るといわれ、それを求める王宮より認められた「探索者」たちは、数百年もの間、竜骸迷宮へ挑み続けていた――
齢十八になる青年エルスウェンは、無限の魔力を持ち、若き天才魔法使いと称される。
まだ探索者となって数ヶ月と新米ではあるが、失われた古代魔法を使いこなすなどして、すでにその頭角を現していた。
そんな彼の所属するパーティが、竜骸迷宮内で、とある剣士の姿をし
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!道を渡ろうとしているおばあさんがいたら?
質問です。おばあさんが、通りのはげしい道を渡ろうとしているのを見たら?
わざわざ行って助けますか? 自分が同じ道を渡っているなら助けますか? それとも、自分の利益になるなら助けてあげますか?
この質問にピンときた人には、本作をお薦めします。ピンをこない人にもお薦めしますが。
本作は、RPG不朽の名作『ウィザードリィ』をリスペクトしたド硬派本格異世界ファンタジーです。主人公とその仲間が迷宮を探索、その途中で遭遇した黒い剣士によって仲間を喪いパーティーは敗走……ここから物語が始まります。
圧倒的な強さを誇る黒い剣士を倒すことはできるのか? そしてその正体は? 迷宮都市の王族を巡る謎とは…続きを読む - ★★★ Excellent!!!「蘇生」の魔法がある世界だからこそ、命の尊さが輝く
最終話(完結)まで読了してのレビューです。
この物語の世界には「竜骸迷宮」という迷宮があります。
その最奥に眠る秘宝を求め、王宮から認められた「探索者」たちは、数百年もの間、迷宮に挑み続けていました。
そんな探索者のひとり、エルスウェンの物語です。
作者は『Wizardry』という3DダンジョンRPGのファンで、このゲームをリスペクトして書かれたそうです。
しかし、残念ながら、私はWizardryを知りません。作者の前作『涙の世界 光と闇の冒険者たち』( https://kakuyomu.jp/works/16818093080728417055 )が、面白かったので読み始めたのですが、…続きを読む - ★★★ Excellent!!!冒険は、人の生き方に在り
閉所恐怖症気味かつ方向音痴としては、『地下』の『迷宮』というだけでもドキドキしますが、そこに現れたものが『最強の剣士』となれば、これはもうワクワクの二乗というものです。
私はゲームをやりませんので、作者様が着想元と明記されているゲームの知識は全くありませんが、何の問題もなく楽しませて頂いています。
個性的で魅力的な登場人物たち、シリアス展開の中に挿入される癒しの日常風景、数百年のスパンで語られる世界と迷宮の成り立ちなど、緻密な構成が、作品世界に奥行きと広がりを生み出しています。特に、なぜわざわざ命の危険を冒して地下の迷宮に潜るのか、その生き方を選んだ『探索者』とはどういう人たちなのか、という…続きを読む