控えめに言ってExcellent!!!
- ★★★ Excellent!!!
いやぁ、こういう作品を待ってました(筆者様の過去作を引っ張り出しといて何ですが…
詳しい筋書きは他の方が愛情を込めて書いていらっしゃるので改めては書きません。
まずはホラーで始まってはいるものの、一夏の冒険譚的なノリです。
しかも最高に後味の良いやつです。
私はファンタジーが好きで異世界なにがしも悪くはないのですが、本来物語というのは既に異世界なのです。
実在する現代のN市を舞台に描かれており、ファンタジーのフの字も匂わせないのに、不可思議なギミック(本物なのか偽物なのかは分からずじまい)と奇人変人の類いのキャラクターが登場し、良い意味でクセのない主人公の少年をそちら側に引き摺り込まてゆく様に胸躍らされ、どんどん異世界(物語)に引き込まれます。
1話読んだから惰性で…ではなく、全5話を空想を巡らせながら貪り喰らってしまう、そんな面白さがあります。
少食な私が喰べ飽きている異能と呼べるものも、天才・秀才・よく見ると可愛い・ハーフに見える美少女・富豪、等が押し付けがましく絶妙な配分で素材に練りこまれているぐらいです。
物語後半には、ほのかな恋心というスパイスで味変されていて、ひょっとするとなんて事を考えながらいい夢を見れる、明日という未来に希望や活力を与えてくれる青春のお話でありました。
ラストシーンは唯々眩しくて、涙腺を緩ませながら拝読させて頂きました。
素晴らしい作品を残して頂きありがとうございます。