概要
クラスメイトの美桜に導かれ、俺は裏の世界“レグルノーラ”へと足を踏み入れた。
二つの世界を行き来する“干渉者”としての才能を見いだされた俺・来澄凌(きすみ りょう)は、イメージを具現化させ魔法を操る力を持ちながらも、貧困な想像力故に上手く力を発揮できないでいた。そんな俺に、周囲は何故か過度な期待を寄せる。
理不尽な欲求に耐え、数多の試練を乗り越え、徐々に力を使えるようにはなったものの、知りたくもない秘密を知り、世界を混沌に陥れようとする悪竜に目をつけられる始末。
様々な災厄が降りかかるが、それでも、前を向くしかない。生き延びるための道は他にないのだから……!
これは、ぼっちで根暗だった俺が、仲間に支えられて救世主となり、世界を救うまでの物語。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!古典ファンタジーの血筋を感じる作品
非常に面白かったのに評価がついてないのでレビューを。
主人公がヒロインに導かれて異世界へ渡る力に目覚めて…という、ちょっと昔のファンタジー小説的な導入から始まる作品。
序盤は特に、主人公の精神的な成長に主眼が置かれ、読んでいるほうは焦れったいかもしれません。異世界レグルノーラの不安定さや在り方が魅力的で、「果てしない物語」など、児童文学に分類されていた名作ファンタジー作品の影響を感じました。
敵や仲間など、脇を固める人々の描写もしっかりしていて、リアリティを感じます。作中での主人公の成長に伴って周囲から向けられる視線が変化していく様子も面白い。
古典の名作ファンタジーにどこか通じる、壮大な神…続きを読む - ★★★ Excellent!!!放課後、美少女と二人きり。差し伸べられた手は、少年を数奇な運命へと導く
現実世界と異世界「レグルノーラ」を行き来する能力を持つ「干渉者」――クラスメイトの美少女・美桜に導かれ、自分が「干渉者」であると知った主人公・凌。
凌は現実とレグルノーラ、二つの世界を行き来し、世界に秘められた謎と美桜の抱える過去に向き合っていく。
思念が具現化する世界・レグルノーラで、異能の力を得た凌が、ヒロインとの距離を縮
めつつ、自らの精神的な弱さに立ち向かう。王道のライト・ファンタジーといえるでしょう。
異世界へトリップし異能の力を得る主人公。なにやら大きな力を持っていることをしきりに示唆されますが、このレビュー執筆の段階(波乱の予感3まで投稿済み)では、いわゆるチート的…続きを読む - ★★ Very Good!!レグルノーラ――それは、裏側に広がる灰色の世界
ひょんなことから干渉者として現実世界の裏にある灰色の世界『レグルノーラ』を行き来することができるようになってしまった主人公。彼は、その裏の世界をミステリアスなヒロイン、芳野美桜と行き来することになるのだが――
近未来と近代のヨーロッパが融合したような灰色の異世界『レグルノーラ』の世界観が何とも魅力的な作品です。
ライトノベルというよりライト文芸とも言える作風で、80年代から90年代に流行った古き良き日のラノベの黎明期を彷彿とさせる小説でした。
本編もどこか乾いているのだけれど、ノスタルジックで吸い込まれる不思議な魅力があります。
ちょっと異色な小説を読みたい方にお勧めです。