天野蒼空

休日のオフィス街に虎が出た。 しかも、体高が建物の一階の天井くらいある大きな虎だ。 コンビニでお昼ご飯を買ってオフィスに戻るところだった華はこの巨大虎に襲われる。 そこに現れ…

真夜中の展望台に着いた私。誰もいないこんな時間に、突然現れた男の人に声をかけられ、レストランを紹介されて…。

綾は久しぶりの瑞樹とのデートを楽しみにしていた。 そのためか、待ち合わせ場所に二十分前に着いてしまう。 「はやくつきすぎちゃったなぁ...。」 そう呟いていると―――。

　高校からの帰り道。僕は、師匠と駅までの道を歩く。ゆっくり、穏やかに流れる二人の間の時間。二人は、どんな会話を交わし、そして、どんな思いを抱えていくのか。 　日常系作品第二弾です…

「ごめんなさい」 　深夜、誰もいない部屋で、私は謝罪の言葉を口にする。悪の英雄になるために。

　季節外れの投稿ですが、昨今の新型コロナ事情を鑑み……。 　もう10年近く前（正確に覚えてない…）のことになりますが、なんとも〝ヴァンパイア〟と縁のある（※詳細は本文を）原因不…

【カクヨム短編コン2021　特別賞受賞】 とうとう夏の気温が殺人的な数値を叩き出すようになった頃、人類は一部の者たちを『冷凍冬眠』で夏を越させる選択をした。問題は一つだけ。低くは…

新卒で就職した職場が合わずに退職して半年。 アパートの家賃も払えなくなった僕はネットカフェで生活することにした。 日雇いの仕事をしながらネットカフェで寝泊りする中で、なんとは…

重い足取りで歩く私。その手には、新婚の二人へ向けた、ブライダルベール。これを渡してすぐに帰る、そう思っていたはずなのに。 「ただ将棋をして話すだけ」のスピンオフ的な何かです。もち…

仕事で疲れた彼女が訪れたのは、とあるバー。そこは、マスターやお客さんと自由に将棋を指すことができる、いわゆる将棋バーだった。オレンジ色の優しい光に照らされた薄暗い空間。その中で、…

１５才の『私』は、地元で開催される「灯籠祭」に友人の円《まどか》とともに参加していた。 円と祭にまつわる言い伝えについて話しているうち、私は知らぬ間に「祭の伝説」に巻き込まれてい…

冴えない清掃用品の営業マン、江口雄大の夢は小説家になること。渾身の自信作「陰気で目立たないキャラの俺がファンタジー世界で最強ハーレム、イケメン魔王は泣いても絶対に許してやらない」…

いつもより早く起きることの出来た朝、通学路で見た彼女に惹かれた。 男子高校生が主人公の恋愛もの　短編です。2018年の春頃に書いた作品

ある時を境に世界は変わってしまいました。

久しぶりに「きみ」と再会した「ぼく」は、一人旅の間に起きた出来事を話す。「きみ」の反応を愉しみながら……。◆ タイトルは造語。毎度お馴染み（？）吸血鬼をモチーフにしたショートショ…

４００字以内の超短編集です。様々なジャンルで、サクサク読める短編が沢山。どの作品から読んでも大丈夫です。 一日二作品ずつ増えていき、最終目標１０００作品になる予定です。 応援数の…

男の子が落ち込む女の子を慰める話。

ある日見た、木々の二面性と謎の真っ白な女性。

終末を目前とした年末の帰省で、母はジップロックと大きなせんべいの缶を出してきた。 これにしまえと、そういうことらしい。 （第十一回本物川小説大賞参加作品） /////////…

これは、とある星の思い出話。 ……といっても、話と言えるほど長いものではない。 流れ星のように、一瞬で終わってしまう。 瞬きをするほど一瞬の、走馬灯のような星の話。 一つ、…

　僕の友人の家には、大きな本棚があった。 　しかし、その本棚に置いてある本はほんの少しだった。 　どうしてこんなに少ないのだろうか。 正直、もったいない。 …

先輩からの頼み事――それは殺してしまった恋人を庭に埋める手伝いだった。

とある男子大学生の1日。 とあるアルバイターの1日。

話構成的に本作は、シリアス、日常、シリアスの順で来ます。 SF要素ないじゃん！と日常回で思われる方がいるかも知れませんが、そこを超えたらシリアスが待っていますので、よろしくお願い…

裁判を開こう。 xの為、同胞の為に。

佐野さんはミステリアスだ。何を考えているか分からない。 それだけだった。

「行ってきます」そう言って、あたしは玄関を出る。でもマンションの階段を下りずに、手すりから四階下の地面を見下ろした。 　マンションの一階の出入り口から、紺のブレザーを着た男子学生…

　男は特段、何かに優れている訳でも、性格に波がある訳でも無い。本当にただの人間だ。 　大多数の人と同じく、夢に敗れ、何かが違うと考えながら生きる日々。 　そして男はある日、そん…

令和のなかなか売れない漫画家は、 ある日息抜きに本屋さんに来たのだが、 本を買うお金が無いので仕方がなく人通りが少ない場所にある不気味な古本屋さんに行くことにし、何冊か本を買うこ…

少年時代の夏の日、田舎で出会った少女との、ほんの数日の友情の思い出。 夏の日射しと、幼さ故の無力さに翻弄された、二人の子供の物語。 幼少時代の夏の余韻と、ノスタルジーにまみれ…

鮫さんこちら、手の鳴る方えぎゃあああああああ――――ッッ！！！！ 負け犬アベンジャー様企画『女神より邪眼令嬢への刺客』参加作品です。 https://kakuyomu.jp/…

世の中には、雨が降りにくく年中乾燥している地域がある。 では霧が発生したら？

適当な場所を見つけると、果実酒をラッパ飲みした。――あとは雪が降るのを待つだけだ。

呑めない僕は、コーヒーでお月見。

邪教の魔女としていわれの無い罪で捕らわれ、裁判の結果を待つ身である異教徒エリザは、看守のトーマとの触れ合いを通じて一時の安寧を感じていた。 しかしある日、信頼を寄せつつあったそ…

私が実際に体験した不思議な話や、妙にリアルで忘れられない夢の話を綴っていきます(主に夢の話です)。 短編集なので、どこから読んでも大丈夫！時系列もバラバラです。 たまに続編があ…

普通に生きるって、思ったより難しい。 ちょっとしたことで私たちは“まっとう”なレールを外れていく。イカれてるとか、病的とか、外道とかいうラベルを他人は容赦無く貼っていく。 みんな…

－短編（読了時間 約５分）－　 ある大富豪が自己満足で、全身ダイヤでできた１メートルもの人形を作らせました。 心を持った精妙なその人形は、『ダイヤモンドマン』と名づけられ、 大…

砂金を食べる女性がいる。では、どんな人間なのか？ 果たして人間なのか？

クリスマスの夜、女子大生のあかりが死んだ。真面目で目立つ存在ではないが教授達からの評価は高かった。会社を経営する父親　と専業主婦の母、将来有望とされる兄の4人でどこから見ても幸せ…

一か月に一度、どこにでもある日常の中にあるふとした瞬間を切り取ったショートショートです。くすっとするような作品をお届けしたいと思います。

仮面をかぶった犯罪者、〈マスカー〉がはびこるようになってから十数年。 いまや仮面は犯罪の象徴として扱われるようになった。 そして新たな事件が起こる。〈ファントム〉という名の怪人…

男は抜け出したかった。 ただひたすら毎日を繰り返す生活から。 少女は知りたかった。 自分の生き方を。

自主企画「愛という言葉を使わずに愛を表現する」に参加するために執筆しました。 大学生の女の子に訪れた、別れの日。 ひとときの悲しみから穏やかな日常に戻り始めるきっかけを描いた作…

日々の生活に色彩を失っていくにつれて、憂鬱は積もっていく。 そして、その憂鬱を感じるたびに、彼への想いは強くなっていった。