概要
なんか良いですよね。概念的で。
新卒で就職した職場が合わずに退職して半年。
アパートの家賃も払えなくなった僕はネットカフェで生活することにした。
日雇いの仕事をしながらネットカフェで寝泊りする中で、なんとはなしに備え付けのナプキンにボールペンで絵を描き出した。
ある日、ゴミ箱に捨てていたはずの絵を店員である黛が見つけ、声を掛けてくる。
「なんか良いですよね。概念的で」
黛がそう評価してくれたのが嬉しくて僕は精力的に絵を描くようになった。
彼女に喜んでもらえるように。
アパートの家賃も払えなくなった僕はネットカフェで生活することにした。
日雇いの仕事をしながらネットカフェで寝泊りする中で、なんとはなしに備え付けのナプキンにボールペンで絵を描き出した。
ある日、ゴミ箱に捨てていたはずの絵を店員である黛が見つけ、声を掛けてくる。
「なんか良いですよね。概念的で」
黛がそう評価してくれたのが嬉しくて僕は精力的に絵を描くようになった。
彼女に喜んでもらえるように。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!創作意欲は誰にも止められない。作者本人にさえも。
子どもの頃、裏の白い広告が大好きだった。
せっせと集めては鉛筆を握り、気ままに絵を描く。
そんな思い出がよみがえる作品だった。
主人公の男性は、ネットカフェに寝泊まりをしている日雇い労働者。
備え付けの紙ナプキンに安物のボールペンで絵を描き続けている。
ある日、ネットカフェのスタッフの女性から絵を褒められた主人公は、創作意欲があふれ出してさらに絵を量産してゆく。
主人公の生活と心情が丁寧に描写されている作品である。
ままならない日雇い労働の生活のなかで、心躍ることがあったり、失意のどん底に落とされたり。
それでも、彼は絵を描き続ける。
創作とは本来、心の底から湧き上がる強い感情のような…続きを読む