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更新のお知らせと短編コンテスト読んだ作品紹介③

こんにちはこんばんは、小谷です。
昨夜、霊媒堂猫の手、夏の章 蠱独の壱を更新しました。
猫の手としては久しぶりの完全新作です。山彦まではリメイクだったので、ドキドキしながら更新しました。櫻幹、山彦とはまた雰囲気が変わりますね。前々からやろうと思っていた話だったんですが、なかなか上手くまとまらずに放置していたもので、今回のコンテストでようやく本腰を入れることができました。
また、最初からあれなシーンなので、書くのに怖気づいていたんですが、どうにか最後まで形にできたのでゆっくり推敲しながら公開していきたいと思います。
しかし、R15の基準がいまいち分かりません。本当にあれ程度なら大丈夫なのか、それとも生ぬるいのか。いや、生ぬるくはないですね……とにかく今回の話は不快に感じてもらえたらなと思います。
なお、蠱独というタイトルは誤字じゃないです。お察しの通り蠱毒をベースに進んでいきますので、虫が苦手な方はご注意ください。


さて、いよいよ短編コンの読者選考期間がそろそろ終わります!
ノベルゼロコンが始まってから、ヨム活が思うようにいかず、ぱったりと足を止めてしまったので申し訳ないのですが、前回までに紹介出来なかった作品を感想交えてご紹介します。


醒めない夢は君の色に染まる
(恋の話)
作者:黒谷丹鵺さま
水色のフィルターがかかった涼やかで透明感のある作品でした。舞台となる時期が寒い日、というのもあるからか冷たさの中に温もりがあるそんな印象です。
挫折から始まり、再会で物語は幕を閉じますが、彼らの舞台はこれからだ!という流れが私は大好きです。先がある、というのが分かるから安心して勝手に人物たちの未来を思い描けるので。
いやぁ、やっぱり青春はいいなぁ!是非、ご一読ください。

▼醒めない夢は君の色に染まる
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883108209


ビターチョコレートばっかり食ってきた
(恋の話)
作者:まごさま
カカオ100%のもはやカカオだけじゃね?みたいな。
これ、でもすごく分かるなぁと私の中で共感が凄くて。
女の子はもうなんか小さい子供の頃から「女の子」なんですよね。ある意味面倒くさい。でも、この面倒くささの中で生きてかないといけないので、自分もまた面倒くさくなってしまう。「女の子あるある」をあの短い話に全部詰め込んでいるから読後は超苦いビターチョコを食べた気分になりました。

▼ビターチョコレートばっかり食ってきた
https://kakuyomu.jp/works/1177354054882557854


手繰り寄せ
(恋の話)
作者:伊崎さま
禁断の愛を切なく描いている本作。兄と妹の恋、というのはそれだけで悲恋にも思えてしまうんですが、一話のラストで状況が一変。
世界を変えてまでも貫き通したい思いがよく伝わってきます。大胆な構成ですが、思い浮かぶシーンの一つ一つが綺麗で悲しくてグッときます。
運命までも手繰り寄せた二人の不変な愛を是非。
個人的には長編で読みたい作品です。いつまでも待ってます。

▼手繰り寄せ
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883096257


ヤムシラの林檎
(美味しい話)
作者:赤坂 パトリシアさま
読めば知識が身につく作品です。
こういう物語として史実に触れるのはある意味手っ取り早くて分かりやすいと思います。びっしり書かれた教科書のようじゃなく、物語として。
林檎を初めて口にするシーン、驚きと美味しさがこちらにまで伝わってくるので思わずまるかじりしたくなりますね。
香り豊かで質も高いのですが、読みやすいので敷居はそれほど高くないと思います。

▼ヤムシラの林檎
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883049015


人魚は踊る、青い涙の海で
(恋の話)
作者:紫藤 咲さま
一面、青でした。
私はよく、作品を読むときは色を思い浮かべているのですが、この作品はタイトルにもある通り「青」でした。
文字による演出がもう……読後、私はしばらく立ち直れませんでした。
内容は終末のいつか起こりうる未来のお話。悲恋に分類されるもので、やはりラストには目頭を押さえてしまいそうになる。
うーん、この世界観、欲しい……溢れる青に溺れてしまいました。

▼人魚は踊る、青い涙の海で
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883106049


兄ちゃんとわたしとネギ味噌ラーメン
(美味しい話)
作者:東江 怜さま
ラーメンはダメだ……ラーメンはもう魔の食べ物です……ラーメン好きな私が食いつくのはもう当然と言いますか。
そしてネギ味噌ラーメンて!!美味しいに決まってますよね。
物語は勿論、ネギ味噌ラーメンが出てくるのですが、家族の暖かさにほっこりする内容でした。
なんと言っても主人公の語りが面白い。私、こういう語り大好きです。
読後は必ずラーメンが食べたくなります。飯テロ注意な一作。

▼兄ちゃんとわたしとネギ味噌ラーメン
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883090607


いけず
(美味しい話)
作者:氷月あやさま
料理を作るというのは誰にでも出来ることですが、美味しい料理を作ることは難しい。それが自分ではなく他人を想って作るならば尚更です。
偏食家で我儘な沖田総司をどうにかこうにか食べさせようと奮闘する花乃さんの姿が健気でまた強かに思います。
新選組と言えば、あまりいい印象がなく……特に沖田さんは病弱だというにわか知識しかないのですが、こういう日常の一場面もあったのだろうなぁと(そりゃそうだ)。
「いけず」からの沖田さんの返しが素敵で好きです。安心する反面、どこか切ない読後でした。

▼いけず
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883064281


レモンパイが食べたいのわたしは。なのにどこにもレモンパイないなんて爆弾しかけてやりたくなるよ。
(美味しい話)
作者:壱原優一さま
コンテスト一長いタイトルじゃないんでしょうか。もうこの時点で面白いですよね。ぶっ飛んでるなぁとタイトルに惹かれて覗いてみました。
一時も油断出来ないし、目が離せない。主人公が飯テロの爆弾をどんどこ落としていくのでパン屋に逃げるしかない。
あぁ、でもこの感じなんだかわかるなぁ……と思ったら私も以前、レモンパイじゃないけど何かを求めて探し回ったことが。なかなか見つからないもんだからそりゃあ爆弾しかけたくなりますよね。
あと登場人物が謎で面白いので、これシリーズ化とかスピンオフ出ないかなぁと密かに思ってます。来い!レモンパイブーム!

▼レモンパイが食べたいのわたしは。なのにどこにもレモンパイないなんて爆弾しかけてやりたくなるよ。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883077315


菜の花は食いもんです
(美味しい話)
作者:江田 吏来さま
菜の花は食いもんです。大事なことなので。
国語の授業中に繰り広げられる姫川クッキングに思わずごくりと喉を鳴らしてしまう。一人の問題児の一言で先生のこだわりに火をつけてしまった。お昼前の教室で、この話はテロですよもう。
また、物語の設定が中学校の授業中ということで、授業内容の流れで話が脱線していく描写がリアルでした。
菜の花レシピ、是非試してみたいです。

▼菜の花は食いもんです
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883106573


レシピのないカレーライス
(美味しい話)
作者:爽川みつくさま
あらすじとタイトルでは察せなかった冒頭の重さに怯みました。
喪失の中、ゆっくりとゆっくりと死んでしまった彼女を思い浮かべる主人公。そして、ふと気づく。月に一度のカレーの日。
カレーライスとはシンプルだけど、個性の強い料理。各家庭によっては具材から違ってきますから、いくら仲良しな恋人同士でも譲れないものがあるんです。それを解決するために二人で作り上げたレシピのないカレーライス。痺れるように辛くて、でもまろやかで深い味わい。
切ないだけじゃない、愛情溢れた物語でした。

▼レシピのないカレーライス
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883042437


ずっと、キミと。
(恋の話)
作者:夜野サクラさま
日常が非日常へと変わっていくのは珍しくない。でも、その不思議さに気づくのが遅いか早いかで未来は大きく変わっていく。
なんでもないはずだったのに、状況が一変してしまい、かけがえのないものだったのだと気づくその描写が青春時代を思わせます。
ある夏の日に出会った少年との思い出は主人公の中で生き続けるのか、もしかするとまたどこかで再会するのか。続きがあるなら追いかけたいです。

▼ずっと、キミと。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883038818


ポテチ戦争
(美味しい話)
作者:雨読さま
食べる女・つくる男の作者でもある雨読さんのコンテスト作二つ目。気になりすぎて手を伸ばしたら、やはり面白い。
ただポテチを取り合っているだけなんですけどね、なんだろう、この策謀渦巻くバトル……このくだらなさ、すごくツボです。
恐らく普段は仲睦まじい家族なんでしょうが、ポテチを目の前にしたら、戦いのゴングが鳴り響く。下の子二人の戦いは手に汗握る描写でした。ただポテチ取り合ってるだけですが。
そしてラストに衝撃を受けるはず。やはり、強いのはあの人です。お見事。

▼ポテチ戦争
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883171704



ここらでとりあえずは、読んだ作品を全てご紹介しました。
拙い感想で申し訳ないですが、どれも面白く、力作揃いのコンテストだと思います。
恋の話はラブコメが多いかなと思っていたのですが、読んだ作品はほとんどが切ない系でした。やっぱり恋には実らないもどかしさが詰まっているんでしょうね。逆に、美味しい話はコメディ色が強いかも。
やっぱり読むことは大事ですね。勉強になります。

結果がどうなるのか、もうしばらく待つことになりそうですが、楽しみでもあり怖いような……ともあれ、締切まであと少し!最後まで楽しみましょうヽ(・∀・)ノ

長々と失礼しました。

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