「釣り糸」を含む小説

第15回空色杯応募作品／お題：「白露」×「スカイグレー」500文字以下の部ショートショート。穏やかな朝、ある釣り人が池のほとりで何かを釣り上げようとする話。「あの名作」の現代アレ…

幼い僕は天から垂れる不思議な糸を見ました。

町役場で過労死するとは思わなかった。 わたしは公立大学を卒業し、故郷の町役場に就職した。 配属されたのは町おこし課。 まさかの異常な忙しさで、わたしは過労死した。 過労死特典で…

【エブリスタ「新星ファンタジーコンテスト第10回『スローライフ』」入賞】 　貴族令嬢のサビーナは、自分を悪役だと思っている。母の期待に応えるため、嫌々ながらに妹を虐める毎日だから…

これは皆様が知っている宇宙とは少し違った歴史を歩んできた地球での物語。 海面の水位が上昇し、人々は地上の生活を捨てメガフロートによる海上都市で暮らしていた。 人工プレートが表面…

ビルの縁に座って、下の道路に向かって釣りをする男性。しかし、一匹も釣れず、彼は退屈を持て余していた。 　KAC20219の「ソロ○○」の「ソロ釣り」がテーマの作品です。 　よ…

うららかな日差しの中、リンデの桟橋で釣り糸を垂らすアルド達。 昼食の調達に向かうエイミとサイラスを見送り、うとうとし始めるアルド。微睡みの中で思い出したのは… アルド達がいつ…

古びたラジオが淡々と流す、水没のニュース。錆びた電波塔の下、世界は止まない雨に閉ざされて終末を待っている。しけた煙草を咥えて古い団地のベランダから釣り糸を垂れるぼくのところにボー…

釣りからの帰り道、少年の目に見慣れないものが映る。 好奇心に駆られた少年は

きみがいて、水が流れて、魚が跳ねて、空は広くて、風は涼しくて、日差しは暑くて、水鳥が笑って、釣り糸が揺れて、僕がいた。 さよなら、六月。