「近くて遠い」を含む小説

　中学最後の卒業式の日、雪喰六華は、三年間片思いしていた朝比奈雪音に告白をした。 　六華は、女の子同士だから無理だと思いながらも、最後だからと気持ちにけりをつけるため勇気を振り絞…

　双子の姉妹である愛華と愛那は、小さい頃は結婚の約束をするほど仲が良かった。 　だが、成長するにつれて姉の愛華が距離を置くようになっていき、ほとんど会話もしない関係となってしま…

　協調性が乏しい中性的な容姿の三中知努（みなかちぬ）は、密かに想いを寄せていた幼馴染の横暴な振る舞いによって、学級内で目立つ存在となる。そして、隠していた人間関係も少しずつ明かさ…

　桃弥と音々は広島に住んでいながら、平和な日本に安住し、戦争も原爆も近くて遠い存在だった。 　ある日、桃弥の家に大崎時正と名乗る男子が現れる。 　時正は１９４５年の広島に住んでい…

長期探査航海を控えた第13調査大隊は緊急要請にて月研究所からの回収任務を行うが、そこにあったのは人間の脳髄を詰め込んだデバイスが繋がれた、非人道的な戦闘機だった— 近くて遠い…

　好きなラジオ番組に質問投稿する佐川蓮人≪さがわれんと≫はラジオネームSR≪エスアール≫という名前で投稿していたが、彼女からは毎回エスレアさんと呼ばれている。 　そんな彼は毎回、…

地球環境の悪化を食い止めることの出来なかった人類は、物理空間での居住を諦め、電脳空間へ逃げ込んだ。 大半の人類が肉体を捨て電脳空間へ移住した中、退廃の進む物理空間に残った大学生の…

　嫉妬と背徳で体が構成されているキモウト、三中知羽（みなかちはね）は、厄介事を引き寄せやすい体質が災い、兄同様、色んな人間の思惑に巻き込まれてしまう。 　彼女の周りに平凡な人間な…

　かつて失恋を理由に、自殺未遂を図ったことのある由紀子。しかしいまだ、なぜ自分はみすみす生きているのか、そう自問自答する日々だ。 　そんな彼女はある日、同じ自殺念慮を持つ女性、恵…

私達の住んでいる世界とは、近くて遠いよく似た世界 しかし、同様に、それ以上に犯罪は起こっている。 ここにも、そこにも、あっちにも。 巣は作られ、獲物が近寄るのをじっと待っている。

KAC2024第6弾【トリあえず】参加作品です。

社会人になったルイカは推しの舞台役者であるよー君ことヨリトの推しをやめることにした。 やめようと思ったきっかけは幼馴染のハツの結婚式に参加したことだった。 ルイカは決断する。推し…

恋人を亡くした友人・ユキに、新たな一歩を踏み出してほしいナツミは、シェアハウスの内覧を勧める。 そこで待っていたものとは――。 ナツミ　主人公（21歳） ユキ　ナツミの友人（2…

「死なないで」だなんて無責任な言葉だ。 僕は、一体どうしたらいいのだろうか。 これは意気地無しの僕と、泣き虫な君の物語だ。 ※注意 　勢いで書き始めた為、続くかどうかは自…

　幼馴染みの楠木　竜一と白鳥　白亜はお互いにお互いのことが好きだった。だけど、相手に嫌われてると思っている2人は校内の告白の名所でも最後の一歩が踏み出せなかった。それどころか別の…

インドのヴァルダナ朝を舞台とした歴史小説です。 玄奘三蔵法師が天竺に行った時、天竺の王様だったハルシャ・ヴァルダナの若き頃の物語。 全１６章、約１６万字で完結です。 ７世紀前半…

――二年付き合った人に別れを告げた。告白されたからという理由だけで付き合える様な、そんな女だった筈なのに、いつの間にか胸には想う人が居て。 「お前、別れたんだって？」 かつての恋…

達郎はある日突然タイムスリップし、やってきたのは二百年前の江戸時代！　葛飾北斎、葛飾応為、柳亭種彦、渓斎英泉、山東京山、為永春水、そして曲亭馬琴――町人文化が艶やかに花開き咲き乱…

スサノオの子孫である朝日奈家と一七夜月家は、八岐大蛇が封印された祠を護り続けている。しかし、長い年月を経てその封印は弱まりつつあった。 朝日奈家で唯一スサノオの力を継いでいる千早…