「翻案 古典」を含む小説

江戸時代初期に安楽庵策伝なる僧侶が記した数多のお笑い小話から、特におすすめの傑作エピソードを抜粋、現代語訳し、さらに現代日本人にも分かりやすいように手を加えて翻案しました。一話ほ…

　落蹲の面に似た顔をした男は一時都で財を築いたが、騙されて盗みの片棒を担いで前科者となり、世を忍んで暮らしていくことになってしまった。彼は屋敷に残したひとり娘の成長を陰ながら見守…

歌人・在原業平の末裔である在原元貞（ありわらのもとさだ）は、長く赤貧洗うがごとき暮らしを続けている貧乏貴族であった。 両親を亡くし職も失い、さらには下世話で無遠慮な近所の眸に耐え…

『伽婢子』(寛文6(1666)年板)は、浄土真宗の僧侶である浅井了意（?-1691）作の仮名草子で、本作はその現代語訳です。 浅井了意は仏教だけでなく、神道、儒教の三教に通じてい…

中国明代の古典怪談「牡丹燈記」を美女に仕える侍女の視点で翻案しました。 ・原典 　「牡丹燈記」（瞿佑著『剪燈新話』巻二） ・参考文献 　田中貢太郎訳「牡丹燈記」（『中国の怪談…

　劉貫詞は、偶然出会った人物から託された手紙を届けるために離れていた故郷へと戻ることとなった。 　ただ、その人物とは――龍であった。 　中国唐代に記された書物、『続玄怪録』より…

ホラーの現代翻案連作短編。まずは古典的な吸血鬼譚を現代に舞台を移してみました。そうなれば、色々な人の役回りも変わるというものです。