「禁忌 短編賞創作フェス」を含む小説

二階堂は探偵だ。しかし、探偵では食べていけないことから、週５でアルバイトをしている。 探偵としての仕事の依頼は月に一回でも入れば良い方で、その依頼も大半は特殊なものだった。いや、…

鍛冶師オリンが打った剣――＜フェルニアスの剣＞。 その剣は白絞色の刃軸を持ち、月の光に射されるたび、凝りつくことなき光の緋箔を放ち、魔獣の固い肉を斬り、龍の骨を断ち、鉄を容易く裂…

満月の夜、ルキウス・ヴェルメイア辺境伯は居城の薔薇園にいた。ただ一つの秘密を守るために。 だが、それを使用人のエリオットに目撃されてしまった。 ――「まだまだ体には魔力が残っ…

炎の風と呼ばれる現象で人間という生き物の根本が破壊された世界。 アリエスとリブラは、共に高貴なる義務を負うウテルスの少女として生きている。 彼女たちに自由恋愛は許されておらず、子…

数々の殺人事件の現場に居合わせ、僅かな手掛かりから颯爽と事件を解決していく高校生名探偵。謎時千糸。難事件を最速最短で解決することから人は彼を猟豹と呼ぶ。 そんな彼には他人に明かせ…

秋の館の中で行われた秘儀——。それは誰も知らぬ魔法の儀式。秋の館の主人・秋夜はある想いを遂げたくて精霊の禁忌を侵す……。

　大魔法使いアイトンは禁忌の魔法研究を行い、魔法協会から追われる身となっていた。 　逃げるために異世界に飛ぶ魔法を使った彼が飛び出したのは『魔法の無いとある世界』。 　魔法という…

些細な好奇心から世界中の国防システムをハッキングしたひとりの男。禁忌を犯した代償はあまりに大きかった……。

　良くある展開。 　その王国は、危機に瀕していた。 「教皇殿。この危機を脱する手があると？」 「ええ。教会に伝わる書物に。禁忌扱いですが一つ」 　教皇は王の目をじっと見つめ、そう…